AMD株はまだ上昇余地あり オラクルとメタが追い風に

  • 2025年10月18日
  • 2025年10月18日
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アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)の株価は、AI分野での主要企業との提携を背景に、今後も上昇の可能性があると指摘されています。BofA証券のアナリストは、同社の株価目標を250ドルから300ドルに引き上げ、「オープン・コンピュート・プロジェクト(OCP)」のカンファレンスで発表された好材料を評価しました。

BofAが目標株価を300ドルに引き上げ

BofA証券は、AI向けのサーバー製品「Helios(ヘリオス)」の市場投入計画が明確になったことを理由に、AMD株の目標価格を引き上げました。ヘリオスは、同社のAI処理用GPU「MI450」シリーズを72基搭載したサーバーラックで、2026年後半の発売が予定されています。この製品はAIデータセンター向けに設計されており、エヌビディアのGPUに直接対抗する戦略的なラインアップとみなされています。

AMDの株価は10月17日時点で232ドルあまりで取引されており、BofAの目標値まで約29%の上昇余地があります。エヌビディア(NVDA)やインテル(INTC)の株価が小幅に上昇する中でも、AMDへの市場期待は強まっています。

オラクルとメタがAIクラスタ開発を支援

AMDは、AI分野でオラクル(ORCL)やメタ・プラットフォームズ(META)といった大手企業と連携しています。オラクル・クラウド・インフラストラクチャ(OCI)は、AMDのMI450 GPUを搭載したAIスーパーコンピュータクラスタを2026年第3四半期に公開予定です。さらに、メタ向けに設計された専用のヘリオスラックもOCPのイベントで披露されました。

これらのパートナーシップは、AMDがAIデータセンター市場で存在感を高める大きな要因となっています。また、AMDはオープンAIとの長期供給契約を締結しており、同社のAI製品群の安定した需要が期待されています。

エヌビディアに挑むAMDのAI戦略

ヘリオスプラットフォームは、エヌビディアの支配的なポジションに挑む試みとして注目されています。エヌビディアがAIチップ市場で圧倒的なシェアを持つ中、AMDはインテルよりも強固な立場を築きつつあります。特にサーバー用CPUやPC向けチップ市場では、インテルの競争力が低下し、AMDとアーム・ホールディングス(ARM)の存在感が増しています。

シティ・リサーチは堅調な業績を予想

シティ・リサーチのアナリストも、AI関連の半導体企業としてAMDとモノリシック・パワー・システムズ(MPWR)を注目銘柄に挙げています。シティはAMDに対して「中立」の評価を維持していますが、PCおよびサーバー関連の受注が堅調で、今四半期の業績は市場予想を上回る可能性が高いと述べています。

まとめ

AI市場の急拡大に伴い、AMDはエヌビディアやインテルと並ぶ主要プレーヤーとして新たなポジションを確立しつつあります。オラクルやメタ、オープンAIといった業界大手との連携は、同社のAIインフラ戦略に確実な追い風をもたらしています。BofA証券の強気な見通しが示すように、AMD株には今後も成長の余地が大きく残されているといえます。

*過去記事はこちら  AMD

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