AI関連株の急騰は多くの投資家を魅了していますが、配当を重視するインカム投資家にとっては悩ましい状況が続いています。時価総額4兆ドルに達したエヌビディアを筆頭に、いわゆる「マグニフィセント・セブン」と呼ばれる主要ハイテク銘柄は、株価成長こそ著しいものの、配当利回りは低水準にとどまっています。
たとえば、テスラ(TSLA)やアマゾン(AMZN)は配当を出しておらず、エヌビディア(NVDA)の配当利回りはわずか0.02%。マイクロソフト(MSFT)でさえも0.7%程度に過ぎず、S&P500平均の1.2%を大きく下回っています。
配当も成長も狙えるAI銘柄とは?
こうした中で注目されているのが、AI関連事業に積極投資しつつ、安定した配当も提供している6銘柄です。投資情報メディアのバロンズは9月11日、以下のAI関連ETFを参考に銘柄を選定した記事を公開しました。
- Global X Artificial Intelligence & Technology(AIQ)
- Roundhill Generative AI & Technology(CHAT)
- TCW Artificial Intelligence(AIFD)
この中から選ばれた6社はいずれも、マイクロソフト以上の配当利回りを誇り、過去3年間の年間平均配当成長率は11%。今後3年間も10%前後の配当成長が期待されています。
注目の6銘柄と配当利回り
以下がその6銘柄と現在の配当利回りの目安です(2025年9月時点の参考値)。
- アクセンチュア(ACN):約2.3~2.45%
- クアルコム(QCOM):約2.15~2.25%
- NXPセミコンダクターズ(NXPI):約1.7~1.9%
- TSMC(TSM):約1.6~1.8%
- ブロードコム(AVGO):約0.65~0.70%
- イートン(ETN):約1.1~1.2%
これらの企業は、AI成長の恩恵を受けながらも、安定したキャッシュフローを背景に配当成長を維持しています。
今後の成長見通しとバリュエーション
この6社の2026年予想PERは平均22倍と、S&P500平均の21倍よりやや高いものの、マグニフィセント・セブンの25倍(テスラを除く)よりは割安です。加えて、6社のうち75%がアナリストから「買い」評価を受けており、市場からの信頼も厚いことがわかります。
安定配当を求める投資家にとっての選択肢
AI関連銘柄の中でも、配当という観点から選別されたこれら6社は、成長と安定を両立させたい投資家にとって有力な選択肢です。キャピタルゲインを追いかけるだけでなく、配当収入によるリターンも狙える点が魅力です。
*過去記事はこちら 配当株
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