アナリストが買い推奨!AMDの未来は明るいか

  • 2025年7月11日
  • 2025年7月11日
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2025年7月10日、米半導体大手アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)が、人工知能(AI)アクセラレーター市場での競争力を評価され、HSBCのアナリストから「買い」推奨を受けました。AI向けGPUの価格と性能が予想を上回ったことが評価の背景にあります。

HSBCがAMDを「買い」へ格上げ、目標株価は200ドルに倍増

HSBCのアナリストは、AMDの投資判断を「ホールド」から「買い」に引き上げ、目標株価も100ドルから200ドルへと倍増させました。これは現在の株価水準から約40%の上昇余地があることを示唆しています。

2025年6月に開催された年次イベント「Advancing AI」において、AMDは新型AIアクセラレーター「Instinct MI350」シリーズを発表し、今後の「MI400」「MI450」シリーズのロードマップも公開しました。アナリストはこれにより、AMDがエヌビディア(NVDA)の最新AIプラットフォーム「ブラックウェル」に追いついたと評価しています。

MI350はエヌビディアのB200と競合、平均単価は2万5000ドルに上昇

Instinct MI350シリーズのうち「MI355」は、エヌビディアのB200と同等の性能を持つとされており、HSBCはこの製品の平均販売価格を従来予想より1万ドル高い2万5000ドルに引き上げました。これはエヌビディアの製品よりも約30%安価であることから、価格面での優位性が市場拡大に寄与すると見られています。

HSBCは、以前はスペック上の進化が限定的として評価を控えめにしていましたが、実際のパフォーマンスと価格設定が想定を上回ったことで見通しを上方修正しました。

2026年のAI売上は150億ドルに、57%の上振れ予想

HSBCは、AMDの2026年度におけるAI GPU事業の売上を150億ドルと予想しています。これは市場コンセンサスの96億ドルを大きく上回る水準です。この背景には、MI350シリーズの価格競争力と、来年リリース予定のMI400シリーズによるさらなる拡大が見込まれています。

MI400は、エヌビディアが来年投入を予定している次世代プラットフォーム「Vera Rubin」との本格競争が想定されており、ラックスケール(ラック単位)でのAI処理ソリューションとして差別化が期待されています。

株価は年初来19%上昇、今後の上値余地に期待

AMDの株価は2025年に入ってすでに19%上昇しており、今回のHSBCによる格上げにより、さらなる上昇が期待されています。アナリストは、AI分野での業績拡大が進めば、投資家によって株価がより高いPER(株価収益率)で評価される可能性があるとしています。

今後は、MI400シリーズの具体的なスペックや販売動向、そしてエヌビディアとの競争構図がどのように推移するかが注目されます。

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