3月14日の米国市場で注目された大きく動いた銘柄

3月14日(金)の米国株式市場は大きく反発しました。前日、S&P500が調整局面(10%以上の下落)に突入したものの、市場はその流れを跳ね返し上昇しました。消費者心理の低下やインフレ期待の上昇が続く中でも、個別銘柄では大きな値動きが見られました。
以下は、14日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。

ディーウェーブ・クオンタム (QBTS)

株価変動: +46.89%
詳細: ディーウェーブ・クオンタムは、量子コンピューター技術の開発を手掛ける企業です。量子コンピューター市場における競争力が評価され、株価が急騰しました。パイパー・サンドラーは目標株価を2.50ドル→8ドルに引き上げ、オーバーウェイト評価を継続。2日間で66%以上の上昇を記録しました。
*関連記事「ディーウェーブ・クオンタムの株価が46%上昇、量子コンピューティングのリーダーとしての地位を確立へ

アプライド・オプトエレクトロニクス (AAOI)

株価変動: +39.32%
詳細: アプライド・オプトエレクトロニクスは、光通信製品を製造する企業です。アマゾン・ドット・コムに最大795万株のワラントを発行すると発表し、投資家の注目を集めました。ワラントの行使価格は23.70ドル。アマゾンとの戦略的提携が評価され、株価が急騰しました。

セムテック (SMTC)

株価変動: +21.06%
詳細: セムテックは、半導体およびアナログICの開発を手掛ける企業です。第4四半期の調整後利益は1株あたり0.40ドルと、市場予想の0.32ドルを上回る好決算を発表しました。売上高は前年比30%増の2億5,100万ドルに達し、アナリスト予想を上回りました。第1四半期の売上高予想は2億4,500万ドル~2億5,500万ドルと堅調な見通しとなっています。

ページャーデューティー (PD)

株価変動: +17.75%
詳細: ページャーデューティーは、ITインシデント管理および監視ソリューションを提供する企業です。第4四半期の調整後利益は0.22ドル、売上高は1億2,140万ドルと市場予想を上回る結果となりました。さらに1億5,000万ドルの自社株買いプログラムを発表し、投資家の期待感を高めました。

ペロトン・インタラクティブ (PTON)

株価変動: +16.14%
詳細: ペロトン・インタラクティブは、フィットネス機器およびオンラインワークアウトサービスを提供する企業です。Canaccordが投資判断を「買い」に格上げし、目標株価10ドルを維持しました。コネクテッド・フィットネス市場のリーダーとしての地位を維持し、600万人以上の会員ベースによる安定収益モデルが評価されました。

ドキュサイン (DOCU)

株価変動: +14.81%
詳細: ドキュサインは、電子契約および文書管理サービスを提供する企業です。AIを活用した契約管理プラットフォーム「Docusign IAM」が成長を牽引しました。第4四半期の売上高は前年比9%増、請求額は11%増と好調でした。2026年度の売上高予想は31億3,000万ドル~31億4,000万ドルで、市場予想にはわずかに届かなかったものの、成長期待が高まりました。
*関連記事「ドキュサイン、2025年度を変革の年と位置づけ株価急騰

アルタ・ビューティー (ULTA)

株価変動: +13.68%
詳細: アルタ・ビューティーウは、化粧品や美容用品の販売を行う企業です。第4四半期の売上高は前年比1.9%減の35億ドルとなったものの、市場予想を上回りました。既存店売上高は+1.5%と市場予想の+0.8%を上回り、成長期待が高まりました。通期の売上高予想は115億ドル~116億ドルで、アナリスト予想には届かなかったものの、堅調な業績が評価されました。

パランティア・テクノロジーズ (PLTR)

株価変動: +8.31%
詳細: パランティア・テクノロジーズは、ビッグデータ解析とAIを活用したソリューションを提供する企業です。2月19日にS&P500最高値を付けた以降29%下落していましたが、反発しました。国防予算削減の懸念が続くものの、政府契約やデータ分析技術の強みが評価され、買い戻しの動きが発生しました。
*関連記事「パランティアが米国製造業を変える!AIがもたらす革新とは?

エヌビディア (NVDA)

株価変動: +5.27%
詳細: エヌビディアは、AIチップやGPUの開発を行う半導体メーカーです。主要サプライヤーFoxconnの好調な業績が支援材料となり株価が上昇しました。米国みずほ証券は目標株価を168ドルに引き下げたものの、3月の開発者カンファレンスを「主要な成長イベント」と評価。AIチップ市場のリーダーとしての地位は依然として強固です。
*関連記事「エヌビディアの株価が上昇、AI需要の堅調さが後押し

テスラ (TSLA)

株価変動: +3.86%
詳細: テスラは、電気自動車(EV)および再生可能エネルギー事業を展開する企業です。トランプ政権の関税政策が米国内でのEV生産コストを押し上げる可能性があると警告する書簡をホワイトハウスに送付しました。ウェルス・ファーゴは欧州市場での販売減少を指摘し、目標株価を130ドルに引き下げました。株価は週間ベースで大きく変動しながらも上昇基調を維持しました。


*過去記事 株価変動

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