ブロードコムがAI市場を席巻!ASICチップで成長を加速させる理由とは?

エヌビディア(NVDA)がAI GPU市場で圧倒的なシェアを持つ中、ブロードコム(AVGO)はアプリケーション専用集積回路(ASIC)の分野で確固たる地位を築いています。ASICは特定のタスクを実行するために設計されたカスタムチップであり、エネルギー効率が高く、設計されたタスクを効果的に処理する能力を持っています。

これらの特徴から、クラウドコンピューティングの主要企業はデータセンターの処理能力向上のために、ブロードコムのカスタムAIプロセッサ(XPUs)を採用しています。

ブロードコムの主要顧客とカスタムAIプロセッサの需要拡大

報道によると、ブロードコムはメタ・プラットフォームズ(META)、バイトダンス、オープンAIなどの企業に向けてASICチップを製造している可能性があります。また、アップル(AAPL)もAIサーバーチップの製造を依頼しているとの情報が出ています。

2024年12月の決算説明電話会議で、ブロードコムの経営陣は3社のクラウド・ハイパースケール顧客にカスタムAIチップを供給していることを明らかにしました。同社の顧客は、今後3年間で100万個のカスタムAIチップ・クラスターを展開する予定です。また、ブロードコムはさらに2社のハイパースケール企業から次世代AI XPUの開発を依頼されていることも発表しました。

ブロードコムのAI市場の成長と売上予測

AI市場の対象規模は、2027年度までに600億ドル〜900億ドルに達すると予測されており、ブロードコムの成長を大きく後押しする見込みです。同社のAI関連の売上は2024年度に122億ドルに達し、前年比220%という大幅な増加を記録しました。

JPモルガンの推定によれば、ブロードコムはASIC市場の55%〜60%を占めており、この分野での支配的な立場を築いています。AI分野の拡大に伴い、2025年以降の売上成長が一層加速することが期待されています。

アナリストの予測とPEGレシオが示す株価の割安性

ブロードコムの新規顧客獲得や既存顧客の需要拡大により、アナリストの売上予測を上回る成長が実現する可能性があります。Yahoo! Financeのデータによると、同社の株価収益率(PEGレシオ)は現在0.7となっており、収益成長率に対して株価が割安であることを示しています。

過去1年間で103%という大幅な株価上昇を記録したにもかかわらず、成長株の投資家にとって依然として魅力的な投資先と考えられます。

まとめ

ブロードコムはASIC市場でのリーダーシップを強化し、AI市場の拡大に伴い売上成長を加速させています。同社のカスタムAIプロセッサは、クラウドコンピューティング企業の需要を満たしつつ、収益性の向上に貢献しています。PEGレシオや成長予測を考慮すると、今後も同社の株式は投資家にとって注目すべき選択肢となっています。

*過去記事はこちら ブロードコム AVGO

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