ブロードコム株がAI関連売上予測で急騰!投資家が注目する理由とは?

ブロードコム(AVGO)の株価は12月13日、投資家が今後数年の成長に期待を寄せた結果、過去最高値を更新しました。株価は1日で24.43%もの大幅上昇を記録し、これまでの単日での上昇率を大きく上回りました。この結果は、半導体やソフトウェア分野の業績報告がまちまちだったにもかかわらず実現しました。

AI売上予測に注目集まる決算報告

バーンスタインのアナリスト、ステイシー・ラスゴン氏は、ブロードコムの決算発表に多くの注目が集まったと指摘しています。同社のワイヤレス事業は今期も売上が減少する見通しで、特定用途向け集積回路(ASIC)の売上は新会計年度後半に集中すると予測されています。

一方で、ブロードコムの経営陣は投資家を鼓舞する成長見通しを示しました。現在の顧客基盤を活用し、2027年までにAI関連の売上が600億ドル〜900億ドルに達する可能性があると予測。この数字は市場予測を大きく上回り、新規顧客の拡大もさらなる成長に寄与する可能性があります。

AIブーム、エヌビディア以外にも波及

ブロードコムの決算は、AI市場の成長がエヌビディア(NVDA)以外の企業にも広がっていることを示唆しています。ラスゴン氏は、目標株価を195ドルから250ドルに引き上げ、引き続き「アウトパフォーム」の評価を維持しました。同氏は「AIが本格化する中、経営陣は投資家に明確なビジョンを提示している」と評価しています。

AI市場拡大への期待と課題

TDカウエンのジョシュア・ブッチャルター氏も、ブロードコムのAI関連コメントに注目しています。同社が2027年に予測するAI関連の売上規模は24年10月期の150億~200億ドルから大幅に上昇することを示しており、市場はその規模感に驚きを見せています。ただし、AI製品の導入タイミングによっては売上が変動するリスクも指摘されています。

特に、同社の主要プログラムであるテンソル処理ユニット(TPU)の3nmプロセスへの移行が2025会計年度に大きな影響を与えると見込まれています。この進展により、半導体売上が「AI」と「非AI」の2カテゴリーに分けられることが議論を呼ぶ可能性があります。

長期的視点での楽観的評価

メリウス・リサーチのアナリスト、ベン・ライツェス氏はブロードコムの長期的成長見通しに楽観的です。同氏は、短期的な課題よりも2027年のAI関連売上が1株あたり9ドル以上になる可能性に注目すべきと述べています。また、AI半導体やネットワーク関連企業がブロードコムの成長ビジョンから恩恵を受けることを強調しました。

ライツェス氏はブロードコム株を「買い」と評価し、目標株価を255ドルに設定しています。投資家がAI市場全体に関心を寄せる中、ブロードコムの明確な方向性は市場成長を後押しすると評価されています。

まとめ

ブロードコムは、大胆なAI関連売上予測とともに市場期待を大きく上回る成長を示しました。同社のAI戦略は、エヌビディアだけでなく業界全体にとっても注目すべき動向です。
「AI半導体、新スターに沸く」と報じた日経によれば「ブロードコム株を買う資金を手当てするために幅広い銘柄に売りが出たとの見方がある。」そうで、投資家は2027年に向けた長期的な成長の可能性を見据えながら、ブロードコムの新たな挑戦に期待を寄せています。

*過去記事 ブロードコム AVGO

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