12月12日(木)の米国株式市場でウォール街は大きな動揺を見せました。卸売物価指数(PPI)と新規失業保険申請件数が市場予想を上回る結果となり、連邦準備制度(FRB)の金利政策への期待感が再び議論の的となりました。
以下は、12日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。
テスラ (TSLA)
株価変動: -1.57%
詳細: テスラは電気自動車(EV)の製造を手掛ける企業で、再生可能エネルギー関連製品も展開しています。12日の株価は1.6%下落して418.10ドルとなりました。11日には5.9%上昇して過去最高値を記録していましたが、利益確定売りに押されて値を下げました。6営業日連続で上昇していた間に株価は約21%上昇し、トランプ前大統領の当選以降では約69%上昇しています。投資家はCEOのイーロン・マスク氏とトランプ氏の関係が企業に恩恵をもたらすと期待しています。
アルファベット (GOOGL)
株価変動: -1.76%
詳細: アルファベットはグーグルを傘下に持つテクノロジー企業で、検索エンジン、クラウド、人工知能(AI)などの分野で幅広い事業を展開しています。12日の株価は1.8%下落しました。11日には人工知能モデル「ジェミニ2.0」の発表を受け、過去最高値を記録しましたが、12日は利益確定売りにより値を下げました。同社は、ジェミニ2.0の一般公開を2024年1月に予定しています。
アドビ (ADBE)
株価変動: -13.69%
詳細: アドビはPhotoshopやIllustratorなど、クリエイティブツールを提供するソフトウェア企業です。12日の株価は14%下落しました。同社は第4四半期の調整後利益と収益で市場予想を上回りましたが、第1四半期および通期の収益見通しが市場予想を下回ったため、投資家心理が悪化しました。2025年度の売上予測は233億ドルから236億ドルで、予想の238億ドルを下回っています。
*関連記事「アドビの株価が下落:第1四半期の売上見通しが期待外れ」
ワーナー・ブラザーズ・ディスカバリー (WBD)
株価変動: +15%
詳細: ワーナー・ブラザーズ・ディスカバリーは、映画やテレビ番組の制作および配信を行うエンターテインメント企業です。同社はケーブルテレビ事業とストリーミングおよびスタジオ事業を2つの部門に再編する計画を発表し、株価は15%上昇しました。この再編により、事業運営の効率化が期待されています。
ウーバー・テクノロジーズ (UBER)
株価変動: +0.4%
詳細: ウーバー・テクノロジーズは、配車サービスやデリバリーサービスを提供するテクノロジー企業です。12日の株価は0.4%上昇しました。ゼネラルモーターズがロボットタクシープログラム「Cruise」を廃止すると発表したことが背景です。このプログラムは2025年にウーバーのプラットフォームに導入予定でしたが、計画の変更により投資家の関心を集めました。
シエナ (CIEN)
株価変動: +15%
詳細: シエナは光ネットワーク機器の製造を手掛ける企業で、通信業界向けにソリューションを提供しています。第4四半期の売上高が11億2000万ドルと市場予想の11億ドルを上回り、2025年度の売上高を8%から11%増加すると予測しました。これを受けて株価は15%上昇しました。
ノードソン (NDSN)
株価変動: -8.2%
詳細: ノードソンは接着剤や工業製品を手掛ける企業で、製造業向けに幅広いソリューションを提供しています。同社の第1四半期の調整後利益と売上高見通しが市場予想を下回り、12日の株価は8.2%下落しました。
セルシウス・ホールディングス (CELH)
株価変動: +7.5%
詳細: セルシウス・ホールディングスは、エネルギー飲料を製造・販売する企業です。JPモルガン証券が格付けを「オーバーウェイト」とし、目標株価を37ドルに設定したことを受け、株価が7.5%上昇しました。
オックスフォード・インダストリーズ (OXM)
株価変動: -8.6%
詳細: オックスフォード・インダストリーズは、アパレルブランド「トミーバハマ」や「リリー・ピュリッツァー」を展開する企業です。同社は第3四半期に11セントの調整後損失を報告しました。これは市場予想を下回る結果であり、通期の見通しも下方修正されたため、株価は8.6%下落しました。
ライオット・プラットフォームズ (RIOT)
株価変動: +4.8%
詳細: ライオット・プラットフォームズは、ビットコインの採掘(マイニング)事業を展開する企業です。ウォール・ストリート・ジャーナルによる、アクティビスト投資家スターボード・バリューが同社で重要なポジションを築いているとの報道を受け、株価は4.8%上昇しました。
*過去記事 株価変動