10月16日(水)の米国株式市場は、15日の低迷を経て、主にハイテク株の回復により全面高となりました。以下は、16日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。
ASMLホールディング (ASML)
株価変動: -6.42%
詳細: オランダに本社を置くASMLホールディングは、半導体業界向けにチップ製造装置を提供する世界最大手企業です。第3四半期の受注が予測を大幅に下回り、2025年の売上予測も下方修正されました。このニュースを受け、ASMLの株価は6.4%下落し、15日からの損失は16%に拡大しました。この結果、エヌビディアやAMDといった他のチップ関連銘柄にも影響を及ぼしました。
エヌビディア (NVDA)
株価変動: +3.13%
詳細: エヌビディアは、グラフィックスプロセッサ(GPU)の開発で知られる米国のテクノロジー企業で、AIや自動運転技術など多様な分野で活躍しています。15日に4.5%下落したものの、16日には反発し、株価は3.1%上昇しました。同社はAI関連の需要が引き続き強く、これが株価の押し上げに寄与しています。
モルガン・スタンレー (MS)
株価変動: +6.50%
詳細: モルガン・スタンレーは、米国の大手投資銀行で、資産管理や投資銀行業務を中心に幅広い金融サービスを提供しています。同社は、第3四半期に1株あたり1.88ドルの利益を計上し、アナリスト予想の1.59ドルを大幅に上回りました。純利益は前年同期比で32%増加し、32億ドルに達しました。これにより株価は6.5%上昇しました。
ユナイテッド航空 (UAL)
株価変動: +12.44%
詳細: ユナイテッド航空は、米国を代表する航空会社の一つで、国際線を含む広範な航空サービスを提供しています。第3四半期の調整後利益が1株あたり3.33ドルと、アナリスト予想の3.17ドルを上回りました。同社の売上高は2.5%増の148.4億ドルに達し、需要の堅調さが見られました。これにより、同社の株価は12.44%上昇しました。
アボット・ラボラトリーズ (ABT)
株価変動: +1.50%
詳細: アボット・ラボラトリーズは、米国に本社を置く世界的なヘルスケア製品メーカーで、医療機器や診断機器、医薬品などを提供しています。同社の第3四半期の調整後利益は1株あたり1.21ドルとなり、ウォール街の予測を上回りました。これを受け、株価は1.5%上昇しました。
J.B. ハント・トランスポート・サービス (JBHT)
株価変動: +3.20%
詳細: J.B. ハント・トランスポート・サービスは、米国を拠点とする大手トラック輸送および物流企業です。同社の第3四半期の利益は前年同期から減少しましたが、アナリスト予想を上回りました。1株あたり利益は1.49ドルで、売上高は30億7000万ドルに達しました。株価は3.2%上昇しました。
インタラクティブ・ブローカーズ (IBKR)
株価変動: -4.10%
詳細: インタラクティブ・ブローカーズは、米国に本社を置くオンライン取引プラットフォームを提供する金融企業です。第3四半期の収益は前年から増加したものの、アナリスト予想の1株あたり1.82ドルを下回り、1.75ドルにとどまりました。これにより、株価は4.1%下落しました。
シスコシステムズ (CSCO)
株価変動: +4.30%
詳細: シスコシステムズは、米国を代表するネットワーキング機器メーカーで、インターネットインフラの構築に欠かせない存在です。同社は、AIの普及から恩恵を受ける立場にあり、シティグループのアナリストが同社の格付けを「中立」から「買い」に引き上げました。目標株価も52ドルから62ドルに設定され、株価は4.3%上昇しました。
ノボキュア (NVCR)
株価変動: +0.50%
詳細: ノボキュアは、がん治療用のウェアラブルデバイスを開発する医療テクノロジー企業です。肺がん治療用の「オプチューン・ルア」がFDAの承認を受け、株価は0.5%上昇しました。
ノババックス (NVAX)
株価変動: -19.00%
詳細: ノババックスは、バイオテクノロジー分野で活躍する米国企業で、ワクチンの開発に注力しています。同社は、新型コロナウイルスとインフルエンザの混合ワクチンの臨床試験がFDAにより一時停止されました。この発表を受け、株価は19%急落しました。
*過去記事 株価変動