ブロードコム（AVGO）の株価は2024年に入ってから約46%上昇し、AI関連企業としての地位を確固たるものにしています。同社は、エヌビディア（NVDA）に次いで市場で2番目に人気のあるAIチップメーカーであり、その成長性に注目が集まっています。特に、アルファベット（GOOGL）やメタ・プラットフォームズ（META）など、巨大なAIデータセンター向けにチップを供給していることが、株価上昇の大きな要因となっています。
AI関連売上の成長がブロードコム株を後押し
ブロードコムは、2024年10月期のAI関連売上高を120億ドルと予測し、以前の予想である110億ドルから上方修正しました。経営陣は、2025年度以降も「力強い成長」を見込んでおり、AI関連売上が引き続き同社の成長を支えると期待されています。
ウィリアム・ブレアのアナリストが見るブロードコムの成長予測
ウィリアム・ブレアのアナリスト、セバスチャン・ナジ氏は、ブロードコムのAI関連売上は2025年度、2026年度も「着実な成長を続ける」と予測しています。その背景には、カスタムチップの需要増加があります。同社の技術力と製品が、AI分野における需要の高まりに対応していることが評価されています。
競合他社との比較と株価の評価
現在、ブロードコムの株価は26倍の株価収益率（PER）で取引されており、これは同業他社グループの中央値である29倍を下回る水準です。ナジ氏は「ブロードコムはAI分野での強い追い風を享受しているため、プレミアム価格で取引されるべきだ」と述べています。投資家がより高いPERを支払う意思があれば、ブロードコムの株価はさらに上昇する余地があると指摘しています。
ブロードコムの将来見通し
ウィリアム・ブレアはブロードコムの1株当たり利益（EPS）を2025年度に6.18ドルと予想しており、これはAI市場での成長が引き続き業績を押し上げると期待されています。特に、AI関連技術の需要が拡大する中で、ブロードコムは今後も市場をリードするポジションを維持すると見られています。
まとめ
ブロードコムは、AIチップ市場における強力な競争力を背景に、今後も成長が期待される銘柄です。AIデータセンター向けチップの需要やカスタムチップの需要が同社の成長を支え、株価がさらに上昇する可能性があります。今後の市場動向に注目しつつ、AI関連株としてのブロードコムの動向を見守る価値は十分にあります。
＊過去記事 ブロードコム AVGO