アドバンスト・マイクロ・デバイセズ（AMD）の株価6月18日の時点で過去3ヶ月で14％下落し、今年に入ってからはわずか5％の上昇に留まっていました。他の大手チップ企業、例えばエヌビディア（NVDA）やブロードコム（AVGO）、マイクロン・テクノロジー（MU）は、人工知能（AI）の恩恵を受けて大きく上昇していますが、AMDの株価はそれに追いついていないのが現状です。
しかし、パイパー・サンドラーのアナリスト、ハーシュ・クマール氏は、AMDの将来に対して非常に明るい見通しを示しています。同氏は最近のAMDの経営陣とのミーティングを受け、AMDの株を「トップ・ピック」に格上げしました。
AMDの株価が急上昇
AMDの株価は6月20日の午前の取引で7.4％上昇し、2月29日以来最大の上昇率を記録しました。この日は、S&P500種株価指数（SPX）の中でも最大の上昇率を示しました。
クマール氏は、同社のAIアクセラレーターのラインアップに非常に感銘を受けたと述べています。特に、MIシリーズの競争力のあるポジショニングと戦略に注目しています。また、サーバーとPCの両事業にも追い風が吹いていると感じているとのことです。
AI分野でのポジショニング
AMDは現在、AIアクセラレーター分野で100社以上の顧客を抱えており、そのほとんどが今年後半に立ち上がる予定です。このような背景から、AMDは「今年後半に向けて明るい見通し」を持っているとクマール氏は述べています。
今年の上半期にはAIアクセラレーター製品の供給制約に直面しましたが、下半期にはこうした制約がかなり緩和される見込みです。特にメモリー面での制約が緩和されると予想されています。
目標株価と将来の見通し
クマール氏は、AMDの目標株価を175ドルに設定しており、これは18日の終値の水準より約13％高い評価です。同氏と同氏のチームは、「AMDのバリュエーションは、コンピュート分野の同業他社と比較しても魅力的だ」と評価しています。
まとめ
現在、AIに注目している投資家にとって、AMDは非常に魅力的な選択肢です。クマール氏の分析によれば、AIアクセラレーター分野でのポジショニングが非常に強固であり、今後の成長が期待されています。今後の株価上昇を見据えて、AMDは投資を検討する価値がある銘柄かもしれません。
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