アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)が、人工知能(AI)アプリケーション向けのチップ販売で市場予想を大きく上回る可能性があると、バークレイズが最新の分析で示唆しました。このニュースは、AI技術の進展とその応用範囲の拡大が、AMDのビジネス成長にとって非常に重要であることを示しています。
バークレイズの分析とAMD株の見通し
3月4日に公開されたバークレイズの分析によると、アナリストのトム・オマレー氏はAMD株に対して「オーバーウエート」の格付けを再確認し、目標株価を200ドルから235ドルへと引き上げました。AMDの4日の終値は205.36ドルとなっており、新しい目標株価は14%の上昇余地があることを示しています。
オマレー氏は、「AMDは、2025年(CY25)およびそれ以降のAI市場において、我々がカバーする企業の中で最も有利なポジションにある」と述べています。特に、データセンター向けのグラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)であるMI300について、AIプロジェクトやアプリケーションを強化するための重要な製品として強調しており、売上の上方修正が続くことを予想しています。
AMDの成長戦略と市場予測
同アナリストは、AMDがデータセンター向けGPUから今年45億ドル、来年92億ドルの売上を上げると予測しています。さらに、3月期にはサーバー・プロセッサー事業でシェアを拡大すると予測しています。
1月、リサ・スー最高経営責任者(CEO)は、AMDのデータセンター向けGPU製品の売上が2024年に35億ドルを超えると予想していると述べました。
AMD株の市場パフォーマンス
AMDの株価は過去1年で153%の上昇を見せ、iシェアーズ・セミコンダクター上場投信の64%の上昇を大きく上回っています。この成果は、AMDがAIおよびデータセンター市場において、強力な競争力を持つことを市場が認識している証拠です。
まとめ
バークレイズによる最新の分析は、AI半導体市場におけるAMDの強力なポジションと、今後数年間での同社の成長潜在力を強調しています。AI技術の進化とその応用範囲の拡大は、AMDのような革新的な半導体メーカーにとって大きなビジネスチャンスをもたらしており、投資家にとっても魅力的な機会と言えます。
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