AI半導体大手エヌビディア、中国規制で業績に影響は?アナリストたちの見解

AI半導体への需要が増える一方だとする台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング(TSMC)の情報をもとにエヌビディア(NVDA)の今後について楽観的な見方があることをお伝えしましたが、一方で厳しい見方をするアナリストも多くいます。

キーバンク・キャピタル・マーケッツの見方

エヌビディアはいずれ中国への輸出規制強化の影響を感じ始め、株価に圧力をかけるだろうとキーバンク・キャピタル・マーケッツのアナリスト、ジョン・ヴィン氏は主張しています。

同氏はエヌビディアの目標株価を750ドルから650ドルに引き下げましたが、オーバーウェイトの格付けは維持しました。

同氏はまた、同社の2025年度業績予想を25.62ドルから20.84ドルに引き下げ、2025年度の売上高予想を1160億ドルから968億ドルに引き下げました。

中国はエヌビディアのデーターセンター事業の売上の20~25%を占めており、同氏は新たな規制について「中国の需要を埋め合わせるのは最終的に難しく、エヌビディアにとって長期的にはマイナスになると見ている」とコメントしています。

ただヴィン氏は、規制強化の影響は当面は最小限にとどまるとの見方も示し、中国の顧客が新たな規制が施行される11月16日に向けて可能な限り購入することを期待していると述べています。

モルガン・スタンレーの見方

モルガン・スタンレーのアナリストのジョセフ・ムーア氏は10月18日、エヌビディアの目標株価を630ドルから600ドルに引き下げましたが、同銘柄のオーバーウェイトの格付けは維持しました。

同氏はリサーチノートの中で、「最近の報道から輸出規制は広く予想されていたが、我々の見解では、これは予想より厳しい方だ」と書いています。

大きく上昇する余地がある目標株価

中国ビジネスの将来性を両氏とも懸念していますが、目標株価を引き下げたといっても416ドルあまりの現在の株価から見ると、ヴィン氏の目標株価で56%、ムーア氏の目標株価で44%の上昇の余地があることは留意したいところです。

*過去記事はこちら  エヌビディアNVDA

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