デジタル広告市場は勢いを取り戻しており、これがFacebookの親会社であるメタ・プラットフォームズ(META)の収益を後押ししています。そのため、アナリストたちは次回の四半期決算に向けて、メタ・プラットフォームズの予想を引き上げ続けています。
メタの次回決算予想
メタは2023年7月26日に第2四半期の決算を発表します。トゥルイストのアナリストであるユセフ・スクワリ氏は、売上高が前回の308億ドルから312億ドルに増えると予想しています。スクワリ氏によれば、調整後Ebitda(金利・税金・減価償却前利益)は161億ドルで、市場のコンセンサス予想155億ドルを上回る可能性があると見ています。
同氏はメタの「買い」の格付けを再確認し、目標株価を265ドルから340ドルに引き上げました。メタの7月19日の終値は316ドルとなっています。
メタの強みとスレッズの可能性
スクワリ氏は、「個人消費、失業率、インフレ率などのマクロ指標が良好な中、ユーザー・エンゲージメントの回復力とリールの成功の初期兆候はメタにとって良い兆候だ」と述べています。また、同社がAIへの大規模投資を続けているとしても、その一方で営業効率に注力していることが利益率向上に寄与しているとも指摘しています。
一方、メタが新たに展開したソーシャルメディアプラットフォーム「スレッズ」については、初期の牽引力は印象的だが、その成果が本格的に業績に反映されるにはまだ時間がかかるとアナリストは見ています。しかし、スレッドは同社にとって「重要かつ戦略的」な存在であり、Facebook、Instagram、WhatsAppといった既存のプラットフォームを補完する位置づけとなると述べています。
スレッズは現時点では収益化の戦略が短期的には存在しないものの、最終的にはメタの世界中の1,500万以上の広告主との関係を活用できる可能性があることをアナリストは指摘しています。また、スレッズからのデータ利用により、広告ターゲティングの精度向上に貢献することも予想しています。
*過去記事 メタ・プラットフォームズ