企業向け人工知能(AI)ソフトウェアメーカーであるシースリー・エーアイ(AI)の株価が2023年5月15日に急騰しました。これは、企業によるAIソフトウェアの需要が増大する中、同社が2023年4月30日に終了した第4四半期の業績が予想を上回る可能性があると発表したためです。
人工知能市場の拡大とシースリー・エーアイの成長
昨年末のオープンAIのチャットボット「ChatGPT」の発売以来、投資家の間で人工知能への関心が高まっています。シースリー・エーアイの株価は一時、空売り筋の攻勢で打撃を受けましたが、今年に入ってからは2倍に増加しています。現在の株価は21%上昇して23.48ドルで取引されています(2023年5月15日、米国東部夏時間1:22PM現在)。
シースリー・エーアイのCEO、トーマス・シーベル氏の見解
シースリー・エーアイのCEO、トーマス・シーベル氏は、経済誌バロンズのインタビューで、「ビジネスプロセスに予測分析を適用するという問題が、彼らの議題のトップ3に入らないCEOや企業の役員はいない」と述べています。
同氏はさらに、「エンタープライズAIは市場を変えた。その影響は爆発的で、我々のビジネスパイプラインでもその証拠が見られる。我々は、製品、チャネル、販売組織を備えた強力なポジションにいる」と付け加えました。
シースリー・エーアイの業績予想
同社は、2023年4月四半期の調整後営業損失が、以前の予想範囲である2400万ドル〜2800万ドルに対して、2370万ドル〜2390万ドルになると予想しました。
また、同期間の売上高は、従来予想の7,000万ドル〜7,220万ドルに対し、7,210万ドル〜7,240万ドルとなる見込みです。それに対し、1月に終了した同社の第3四半期の売上高は6,670万ドル、調整後営業損失は1,500万ドルでした。
シースリー・エーアイは、当四半期に43件の取引を成立させ、その消費型価格モデルは引き続き顧客に好評であると述べています。一部のアナリストは、サブスクリプション・ベースのモデルからの切り替えが売上成長の足かせになる可能性が高いと懐疑的に見ていました。
2024年度の黒字化を見込むシーベルCEO
シーベルCEOは、2024年度末までに非GAAP(調整後)ベースでの黒字化を見込んでいると述べました。同氏は2024年度には更なる成長を予想していますが、具体的な予測については言及を避けました。
同氏は、人工知能が企業の検索エンジンの性質を変えると語っています。「我々は企業のERP、CRM、製造アプリケーション、サプライチェーンアプリケーションを取り込み、それらを予測可能にする。」と述べ、「システムや機器の故障を事前に予測できる能力を持つ」と付け加えました。
アナリストの見解
D.A. デビッドソンのアナリスト、ギル・ルリア氏は、「企業の人工知能に対する関心は依然として高く、シースリー・エーアイはそのパイプラインの健全な成長を認識している。監査済みの10K(年次報告書)が、近い将来、株式の信頼性を高める最後の後押しとなることを期待している」と述べました。D.A.デビッドソンは、同社の格付けを「買い」と評価し、目標株価を30ドルと設定しています。
決算発表を控えるシースリー・エーアイ
シースリー・エーアイは、2023年5月31日に第4四半期決算を発表する予定です。市場の注目は、同社が投資家の期待に応え、予想を上回る業績を発表することができるかに集中しています。
まとめ
企業向けAIソフトウェアメーカーであるシースリー・エーアイの株価急騰は、企業によるAIソフトウェアの需要増大と、同社の予想を上回る四半期業績が大きな要因となっています。人工知能市場の拡大とシースリー・エーアイの成長が投資家からの注目を集め、さらなる高騰が期待されています。今後の決算発表にも注目が集まる中、シースリー・エーアイの動向は、企業向けAIソフトウェア市場のトレンドを理解する上で重要な指標となります。
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