AMDが長期的に魅力的な投資先である理由:逆境を乗り越える3つのポイント

  • 2023年5月8日
  • 2023年5月8日
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アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)の株価は決算発表翌日の5月3日に10%近く急落しました。原因は第2四半期のガイダンスが弱かったためですが、データセンター、AI、カスタムチップの展望が良いことから、AMDは魅力的な投資先として注目されています。

以下の3つのポイントがAMDが魅力的な投資先である理由です。

第2四半期の見通しの弱さ

AMDの第2四半期ガイダンスは、アナリスト予想の売上高55億ドルを約4.5%下回りました。これは、マクロ経済のひずみがPCやクラウド市場での支出削減を促しているためです。

インフレの進行がハイテク市場全体に影響を与え、特にAMDのクライアントやゲーム部門が大きな打撃を受けています。消費者は、同社のコンシューマー向けコンピュータ・コンポーネントへの支出を控えています。さらに、データセンターの成長鈍化も第2四半期の業績が低迷すると予想される一因です。

しかし、AIやクラウドコンピューティング市場の長期的な見通しを考慮すれば、見通しの弱さで株価が低迷している今が、AMDに投資するチャンスと考えられます。

    AIにおける巨大な可能性

    現在、エヌビディアがAI分野で主導権を握っているように見えますが、AMDはこの分野で大きな可能性を秘めています。

    昨年、Pensandoとザイリンクスを買収し、AIポートフォリオを強化しています。AI市場は急成長し、2030年には1兆8,000億ドルに達すると予測されています。AMDがAI能力とチップ提供の拡大を優先すれば、投資家に大きな利益をもたらす可能性があります。

    盛んなカスタムチップ事業

    AMDは技術系企業向けのカスタムチップを提供することで、多様なデバイス市場で信頼されています。同社は、ゲーム機用プロセッサの市場シェア83%を獲得し、マイクロソフトのXboxシリーズのXとSやソニーのPlayStation 5の独占的なチップサプライヤーとなっています。この分野での優位性により、AMDはいくつかの携帯ゲーム機にもチップを供給しており、任天堂が次のゲーム機でエヌビディアのチップからAMDのチップに切り替える可能性があると指摘されています。

    PC市場の低迷によりコンシューマー向けGPUの売上が減少する中、AMDはゲーム機向けチップで成功を収め、ゲーム部門の利益を確保しています。2022年度のゲーム部門の売上高は21%増加し、2023年第1四半期には前年同期比でわずかな減少にとどまりました。有利なコンソールとの提携がなければ、このセグメントは大きな損失を被っていた可能性が高いと考えられます。

    短期的な逆風にもかかわらず、AI、クラウド市場、カスタムチップで有利な見通しを持つAMDは、長期的に見て魅力的な投資先です。以上のポイントを考慮すれば、AMDの株価は長期的に高騰する可能性が高く、今が投資の絶好の機会であると言えます。

    *過去記事はこちら「AMD

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