19000人の人員削減を発表したアクセンチュアが急騰

  • 2023年3月24日
  • 2023年3月24日
  • BS余話

ITコンサルティングおよびアウトソーシング企業であるアクセンチュア(ACN)の株価が3月23日の市場で急騰しています。

同社は2月に終了した第2四半期決算を3月22日に発表しましたが、コンセンサス予想を上回る売上と収益を計上したものの、通期ガイダンスを引き下げ、約19,000人の雇用を削減する予定であることを明らかにしました。

CEOのジュリー・スウィート氏は声明の中で、「私たちは、2024年度以降のコストを削減するための措置を講じるとともに、今後の大きな成長機会を捉えるために、事業と人材への投資を続けています」と述べています。

同社の第2四半期の売上は158億1千万ドルで、現地通貨ベースでは前年同期比9%の増収となりました。1株当たり利益は2.69ドルとなっています。

ファクトセット調べのアナリストのコンセンサス予想によると、155億9000万ドルの売上高に対し、1株当たり2.49ドルの四半期利益を計上すると予想されていました。

四半期の新規予約件数は221億ドルで過去最高を記録し、現地通貨建てで前年比17%増となっています。

今後の見込みについてアクセンチュアは、通期の売上高成長率(現地通貨ベース)を従来の8%〜11%から、8%〜10%へと変更しました。また、通期の1株当たり利益は、前回予想の11.20ドル〜11.52ドルに対し、10.84ドル〜11.06ドルとこちらも下方修正しています。

下方修正する可能性は予想されていました。J.P.モルガンのアナリストは、決算発表に先立つリサーチノートで、アクセンチュアは潜在的に新規プロジェクトの延期に直面していると書いています。アクセンチュアの株価は、12月に顧客による支出の鈍化を警告した後、下落していました。

ただ、売上高と利益のガイダンスを引き下げたものの、通年のフリーキャッシュフローの予想を、前回の77億ドル〜82億ドルの範囲から、80億ドル〜85億ドルの範囲に引き上げています。また、配当や自社株買いなどを通じて、少なくとも71億ドルのキャッシュを株主に還元するとの見通しを継続しています。

株価は3月23日の市場で大きく上昇し7%高の271ドル弱で取引されています。

*過去記事「アクセンチュア 配当付きのハイテク株

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