マイクロソフト(MSFT)とアルファベット(GOOGL)による対話型AIを搭載した新しい検索エンジンをめぐる争いが注目を集めています。しかし、AIの需要は今後、年平均20%近い成長率で伸びると予想されており、この大きな波に長期的に乗ろうとする投資家にとって、マイクロソフトやアルファベットだけが投資の対象ではありません。2社以外にもAI需要の急速な伸びから大きな恩恵を受そうな銘柄があります。
サービスナウ(NOW)
企業がデジタル変革プロジェクトに多くのリソースを注ぎ込む中、AIを用いたワークフロー自動化のニーズはますます高まるものと予想されます。サービスナウはそこから恩恵を受ける絶好のポジションに位置しています。
過去には、自動化はコードで繰り返すことができるスクリプト化されたプロセスに関するものでした。将来的には、ワークフローは流動的で自己改善可能なものとなり、企業はより大きなデータセットを活用して、ほぼすべてのビジネス機能を合理化できるようになります。
サービスナウのプラットフォームは、多様で複雑な企業のIT環境において、オーケストレーションレイヤーとして機能する柔軟性を備えています。AIは、この機能をより高め、企業の業務の複雑さを軽減させ、さらなる成長の触媒となることが期待できます。
エヌビディア(NVDA)
エヌビディアほどAIと密接に結びついている企業はほかにありません。同社は、コンシューマーおよびエンタープライズ・アプリケーションにおける学習と推論に必要なハードウェア、ソフトウェア、フレームワークなど、AIのためのビルディング・ブロックをフルスタックで構築してきました。
プログラマーはエヌビディアが提供するGPUを用いることによってその能力をフルに発揮することができます。これにより、ゲーム、自動車、データセンターなどにおいて、AIを活用したイノベーションが可能になっています。
自動車エンジニアのためのデジタルツインの構築など、メタバースの実用的な開発には、エヌビディアのハードウェアと Omniverse ツールを含むソフトウェアの組み合わせが活用されており、これは間違いなく没入型のデジタル体験の未来に不可欠なものとなると思われます。
エヌビディアのAI に対する貢献はこれだけにとどまりません。レコメンデーションエンジンから会話型AIモデルまで、同社が手掛ける分野は多く、AIに賭けようとする投資家の中核的な持ち株であり続けることは間違いないと思われます。同社の株価は2021年の高値を大きく下回っており、ハイテク株が再び注目される中で大きく上昇する可能性があります。
この2社ほどではありませんが、以下の6社もAI需要の伸びから恩恵を受けそうな関連銘柄です。
IBM
IBMの株価は、AIが同社にとっての2大カタリストの1つであることから、過去1年間で大きな上昇を見せました。同社は持続的な成長をもたらすものとしてAIに全面的にコミットしています。
オラクル(ORCL)
オラクルが提供する膨大なビジネスデータセットにより、スケーラブルなビジネスインサイトを提供するためのAIモデルをあらかじめ構築することができます。オラクル AIはまだ初期段階ですが、中長期的にその力を発揮することが期待できます。
メタ・プラットフォームズ(META)
2022年はメタにとって大荒れの年になりましたが、AIと機械学習をデータに適用してユーザーベースをマネタイズする能力に関しては全く問題になっていません。
ワークデイ(WDAY)
人事計画から予算管理まで、ワークデイはAIを活用し、企業が採用プロセスを最適化し、企業全体の支出を管理できるよう支援しています。
セールスフォース(CRM)
新たな活動家投資家を迎えたセールスフォースはイノベーションを加速させると予想され、その賭けの成否は、GenieやEinsteinなどのAI製品の拡販にかかっていると見られています。
アマゾン(AMZN)
企業向けの大量のAWSサービスから、eコマースの価格設定や翌日配送までアマゾンのビジネスのほぼすべての部門でAIが活用されています。