AI関連銘柄が2倍から5倍に高騰

  • 2023年2月8日
  • 2023年2月8日
  • BS余話

新興企業オープンAIが作成した生成型AIチャットボットChatGPTが11月30日に公開されて以来、AI株ブームが米国市場で起こっています。

大手ハイテク企業がこぞってAIに取り組んでいることは「アルファベット、メタ、マイクロソフト、決算説明会で注目を集めるAIの話題」でお伝えしたとおりですが、より小規模なハイテク企業もその取り組みを発表し、株価が高騰しています。

なかでも目立っているのが企業向けソフトウェアメーカーのシースリー・エーアイ(AI)の株価の上昇ぶりです。同社は先週、オープンAIやGoogleなどの技術を活用し、企業アプリケーション向けに生成的AIベースの検索のためのツール群を発表しました。

シースリー・エーアイのCEO兼創業者であるトーマス・シーベル氏は、先週の経済誌バロンズとのインタビューで、AIベースの検索は、同氏の最初の会社シーベル・システムズが2002年に自社の顧客関係管理ソフトウェアにWebベースのインターフェースを追加して以来、人々がエンタープライズアプリケーションと対話する方法における最大のブレークスルーになると主張しています。

シースリー・エーアイの株価は先週46%上昇し、2月6日はさらに6.5%上昇、年初来で146%の上昇を記録しました。ChatGPTの発売から3カ月足らずで、同社の株価は2倍以上になっています。

そして、他のAI関連銘柄はさらに大きな動きを見せています。2月6日に18%上昇して6.11ドルとなったビックベア・エーアイ・ホールディングス(BBAI)は、ChatGPTが開始された日に1ドル以下で取引されていましたが、その後480%以上の上昇を記録しています。

マサチューセッツ州コロンビアに拠点を置く同社のウェブサイトには、「AIを活用した」意思決定支援ソフトを提供すると書かれています。同社は2021年12月に特定目的買収会社(SPAC)との合併を経て、1株10ドルで上場した会社です。

ビッグベアのCEOであるマンディ・ロング氏はバロンズとのインタビューで、ChatGPTの例は20年近く政府機関や商業アプリケーションの内部で使われてきた技術の力を強調するものだと思うと述べています。ビックベアは防衛・情報機関から売上の大半を得ており、大量の情報を統合しインテリジェント化するツールを提供しています。

サウンドハウンド・エーアイ(SOUN)は2月6日に43%急騰し、ChatGPTの発売以来、1.28ドルから4.03ドルと3倍近くになっています。同社は、音声認識、テキスト読み上げ、自然言語理解などの「音声AI製品」を、自動車メーカー、レストラン、消費者向け機器メーカー向けに製造しています。サウンドハンドは2022年4月にビックベアと同じくSPACによる合併を経て上場しています。

今回の上昇はAIに対する投資家の関心が最近高まっていることに起因するとしているとの声明を同社は発表し、「明らかに人工知能は、特に生成型AIとChatGPTの周りで、投資家の新たな注目を集めている」と述べています。「サウンドハウンドは、強力なビジネスモメンタムと偉大な企業顧客との確立されたスケールを持つ会話型AIのリーダー」であり、「先月、我々は持続可能な成長と長期的な差別化のための財務マイルストーンを発表した」として将来の可能性に十分な自信を持っていることを表明しています。

ビッグベア とサウンドハンド両社は、株価の上昇に乗じて株式を売り増しました。サウンドハンドは 1 月に 2500 万ドルの優先株を売却し、ビッグベアは 2500 万ドルの株式ワラントを 1 個あたり 1.80 ドルで売却しています。

*過去記事「今買って持ち続けるべきAI関連株5つ

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