コカ・コーラ ドル高でも予想を上回る収益を計上

  • 2022年10月26日
  • 2022年10月26日
  • BS余話

コカ・コーラ(KO)が10月25日のマーケットが開く前に第3四半期の決算を発表しました。

売上高111億ドル、一株当たり利益69セントと、前年同期の一株当たり65セント、売上高100億ドルを上回り、増益を達成しました。ファクトセットが調査したアナリストのコンセンサス予想は、第3四半期は105億ドルの売上で1株当たり64セントの利益で、こちらも上回っています。

RBCキャピタル・マーケッツのアナリストで、同社の格付けをアウトパフォーム、目標株価を69ドルと評価するニク・モディ氏は、コカ・コーラについて、「チャネルの多様化、プライベートブランドへの露出の制限、強い売上成長管理能力から、強い価格決定力を持つ」との見方をリサーチノートに書いています。

2022年について、コカ・コーラは14%~15%の売上成長を見込んでおり、これは従来の12%~13%より高い数字です。同社はまた、2022年の調整後利益の成長率予想を5%〜6%のレンジから6%〜7%のレンジに引き上げています。

コカ・コーラ最高経営責任者(CEO)のジェームズ・クインシー氏は決算発表で、「ダイナミックな事業環境とマクロ経済環境の中で、当社の事業は弾力的です。私たちは、ステークホルダーに長期的な価値を提供する能力の基礎となる、ブランドの強力なポートフォリオに投資しています」と述べています。

それでも、同社は、ドル高が国際事業にとって引き続き問題となることを予想していると述べています。2022年の比較可能な純売上について、コカ・コーラは現在のレートに基づいて7%の為替逆風を予想しています。以前はこの数字を6%を見込んでいました。

アナリストのモディ氏は、「2023年も為替/コスト・インフレの逆風が強まることを示唆しているが、これは市場が予想していたことであり、コカ・コーラのビジネスの勢いが続くことで相殺されると考えている」と述べ、「全体として、我々はこの結果を好意的に受け止めており、コカ・コーラが困難なマクロ経済環境を乗り切るための確固たる立場にあると引き続き考えている」と評価しています。

ライバルであるペプシコ(PEP)も今月初め、予想を上回る第3四半期決算を発表し、2022年度の見通しを上方修正しており、コカ・コーラの好決算はそれに続くものです。

「外国為替の逆風が強まったにもかかわらず、コカ・コーラの結果が全体的に予想を上回り、ガイダンスも引き上げられたことから、この結果は、飲料カテゴリーの勢いへの投資家の信頼を高めると考えられる」と、トゥルイスト証券のアナリスト、ビル・チャペル氏はリサーチノートに記しています。同氏はコカ・コーラを「買い」と評価し、株価の目標値を75ドルとしています。

コカ・コーラの株価は10月25日の終値は2.4%高の58.95ドルとなっています。

*過去記事「ポートフォリオを守ってくれる5つの優良株

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