メタ 格下げでここ4年間で最低レベルの株価に

アナリストの格下げによってメタ・プラットフォームズ(META)の株価がここ4年間で最低レベルまで下落しました。10月11日の終値は3.92%安の128.54ドルとなっています。

アトランティック・エクィティズのアナリスト、ジェームズ・コードウェル氏は11日、メタの格付けを「オーバーウェイト」から「ニュートラル」に格下げしました。

コードウェル氏は、メタの成長見通しは、マクロ問題、広告費競争の激化、デジタル広告の長期的な追い風が弱まってきたことによって「ますます困難になる」と考えています。

特に、デジタル広告が広告市場全体の約3分の2を占めるようになり、オフラインメディアを犠牲にしてデジタル広告のシェアを大きく伸ばす時代は終わりつつあるように見えるとし、2024年までのデジタル広告の複合成長率は、近年の20%以上から約11%に落ちると予想しています。

同氏は、メタが検索以外のデジタル広告市場の半分強を占めていると推定し、同社が「比類のないエンゲージメントと広告ターゲティング能力」で優位に立っていると見ていますが、ここ2年間で5ポイントほどシェアを落としており、特にTikTokとの競争が激化しているため、今後さらにシェアを落とすと予想しています。

コードウェル氏はまた、アップルのプライバシーに関する変更により、グーグルが最近シェアを伸ばしたように見えるとし、「メタやその同業他社のターゲティングの優位性が損なわれ、オープンウェブに対するソーシャルの競争優位性が低下した」と指摘しています。

同氏によれば、TikTokは既にFacebookとInstagramを合わせた消費者エンゲージメントの約4分の1を占めるまで至っているものの、マネタイズできているのはそのわずか30分の1にとどまっており、そのことがメタにとって「潜在的な脅威」であると述べています。

「メタは市場シェアを失い続けており、アナリストのコンセンサス予想は楽観的すぎる」というのが同氏の今の分析です。

コードウェル氏は、メタの2023年の見通しを、売上高1,250億ドル、1株利益9.80ドルとし、前回予想の1,329億ドル、11.30ドルから引下げました。2024年については、売上高を1,358億ドル、1株当たり利益を11.35ドルとし、こちらも前回予想の1,506億ドルと13.01ドルから引き下げています。

*過去記事はこちら メタ・プラットフォームズ FB

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