メタ 期待はずれの決算と弱い見通しで下落

フェイスブックの親会社であるメタ・プラットフォームズ(FB)の株価は、7月27日に発表された第2四半期の業績が期待外れだったことと、ウォール街の予測を大幅に下回る第3四半期見通しを明らかにしたため、27日のアフターマーケットで下落し4.62%減の161.75ドルで取引されています。

第2四半期の売上高は288億2000万ドルで、前年同期比1%減、ウォール街のコンセンサス予想である290億ドルを少し下回りました。同社のガイダンスでは、売上高は280億ドル〜300億ドルとされていました。利益は1株当たり2.46ドルで、コンセンサス予想である1株当たり2.56ドルに10セント届きませんでした。

同社の「ファミリー・オブ・アプリ」部門の営業利益は112億ドルで、前年同期比24.5%減でした。Reality Labsの営業損失は28億ドルで、前年同期の24億ドルの損失から拡大しましたが、第1四半期の30億ドルの損失からは縮小しています。Reality Labsの売上は4億5,200万ドルで、前年同期の3億500万ドルから増加しましたが、第1四半期の6億9,500万ドルからは減少しています。

広告収入は282億ドルで、1年前の286億ドルからわずかに減少しました。

第3四半期について、売上高を260億ドル〜285億ドルの間と見ており、ウォール街のコンセンサス予想である307億ドルを大幅に下回っています。この予想の下限で売上高は前年同期比で10%以上減少することになります。

同社はこの予想について、「第2四半期を通じて経験した広告需要の低迷が続いており、これはより広範なマクロ経済の不確実性に起因していると考えている」と述べています。

また、Oculusバーチャル・リアリティ・ヘッドセットを含むReality Labs事業の売上も第2四半期の水準から減少する見込みだとしています。

同社は、現在の為替レートに基づき、為替による約6%ポイントの逆風を想定してガイダンスを発表しています。

メタは通年の経費予想を、前回予想の870億〜920億ドルから、850億〜870億ドルに引き下げました。「当社は、より厳しい事業環境を考慮し、引き続き当社の優先事項に経営資源を振り向ける一方で、今年の雇用と全体的な経費増加計画を縮小しました」と述べています。

通期の設備投資額の見通しについては、従来の290億ドル〜340億ドルの範囲から、300億ドル〜340億ドルの範囲に狭めました。

同社はまた、メタ社の最高財務責任者(CFO)であるデイブ・ウェーナー氏が、11月1日付で最高戦略責任者(CFO)に就任することを発表しました。後任には、現在同社の財務担当副社長であるスーザン・リSu氏が就任する予定です。

メタによると、フェイスブックの月間アクティブユーザー数は1%増の29億3000万人で、1日のアクティブユーザー数は3%増の19億7000万人だったそうです。同社のプラットフォームにおける広告インプレッションは15%増加しましたが、広告単価は14%減少したと報告しています。

同社は、当四半期に50億8000万ドルの株式を買い戻し、現在、現金、等価物、市場性のある有価証券を404億9000万ドル保有しているとのことです。

マーク・ザッカーバーグCEOは、同社の決算説明会で、マクロ経済の状況は「四半期前よりも悪化しているようだ」と述べました。

ザッカーバーグ氏は、同社が経済の減速に対応して投資のペースを落とし、いくつかの経費を削減している旨を述べ、「より少ないリソースでより多くのことを成し遂げられると期待している」と語っています。

ザッカーバーグCEOは最近、同社が「最近の歴史の中で最悪の不況」の一つに直面していると従業員に語ったと伝えられています。

27日のアナリスト向け電話会議でザッカーバーグ氏は、ユーザーがフィードで見ているコンテンツをシフトし、ウェブ全体からより多くの推奨コンテンツを表示していることに言及しています。

同氏は、フェイスブック・ユーザーが現在見ているコンテンツの約15%はAIの推薦によるもので、来年末までにはこの合計が倍増するはずだと付け加えています。

また、ザッカーバーグ氏は、リールスのマネタイズがある程度進んでおり、リールス関連の広告のランレートが10億ドルを超えたことを明らかにしました。

メタバースについては、ザッカーバーグ氏は引き続き「巨大な機会」と見ており、時間をかけて「数千億、あるいは数兆ドル」の価値を引き出すことができると考えていると述べています。

*過去記事はこちら メタ・プラットフォームズ FB

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