今、ポートフォリオに加えるべき成長が止まらない優良株2つ

2022年の市場はこれまでのところあまり良い状態ではありませんが、だからといってこの苦境が今年いっぱい続くとは限りません。逆に今は優れた企業の株式を割安で購入するチャンスであるとして、ポートフォリオに加えるのに最適な2つの企業をモトリーフールがピックアップしていますので、ご紹介します。

デックスコム(DXCM)

昨年11月以降、株価が大きく下落しましたが、医療機器専門のデックスコムには明るい未来があります。

同社は現在、糖尿病患者が血糖値を把握するのに役立つ持続的グルコースモニタリング(CGM)システム「G6」とその付属品の販売で売上の大半を上げています。近年では、この技術の急速な普及がデックスコムの売上拡大の原動力となっています。

出所:DEXCOM

2021年度通期では、前年比で約27%増の24億ドルの売上を見込んでいます。アナリストは、今後5年間、同社の売上は毎年18.5%成長すると予想しており、その理由は2つあげられます。

まず、同社は現在、G6の後継機であるG7の開発に取り組んでいます。同社によると、この新モデルは60%の小型化を実現し、糖尿病患者の健康状態をさらに向上させるそうです。デックスコムはG7の申請書を米国の規制当局に提出しており、今年中には認可される可能性があります。

G6の成功を考えると、投資家は、デックスコム社の次世代デバイスがターゲットとなる人々の間で同様のレベルの熱狂を呼ぶことを合理的に期待することができます。

第二に、デックスコムには巨大な市場があります。

米国では、1型糖尿病患者の普及率は50%以下、2型糖尿病でインスリンを集中的に投与している患者の普及率は25%以下と推定されています。デックスコムは、昨年、ブルガリア、ラトビア、リトアニア、エストニアなど、これまで進出していなかった国に進出しました。

デックスコムは、これらの国への進出などにより、2023年後半には、米国外の顧客が600万人から約1,900万人へと大幅に増加すると見込んでいます。

アメリカはCGMの普及率が高い国ですが、これらの国ではさらに大きな可能性があります。また、糖尿病患者数は増加傾向にあり、CGMの売上はさらに伸びると考えられます。

CGM市場は、2028年まで年平均成長率10.1%で拡大するとの予測もあります。この急成長の恩恵を受けようとする投資家にとって、このヘルスケア関連銘柄は欠かせないものとなります。

*過去記事はこちら「デックスコム DXCM

ビザ(V)

ビザは、クレジットカードの決済をサポートし、決済手数料を徴収することで収益を上げています。

同社のビジネスは、ネットワーク効果の恩恵を受けています。つまり、多くの人が利用すればするほど、そのサービスの価値は高まります。顧客がビザの決済ネットワークに参加すればするほど、ビザは企業をこのネットワークに引き付けることになり、またそれが新たな顧客を呼ぶことにつながります。

この分野でビザと競合する企業はマスターカードを筆頭に数社ありますが、その強力なネットワーク効果により、ビザはこの市場で支配的なプレーヤーの1つであり続けることが事実上保証されています。

第1四半期の純売上高は、前年同期比24%増の71億ドルとなりました。これは、決済件数が前年同期比20%増、処理件数が同21%増となったことによるものです。一方、純利益は前年同期比27%増の40億ドルとなりました。

世界の多くの地域でカード決済が普及しているように見えますが、ビザは、カード取引が現金取引に取って代わる余地はまだ大きいと考えています。同社の第1四半期決算発表の電話会議で、CEOのアル・ケリー氏は次のように述べています。

「現金からの置き換えは確かに現実のものとなっていますが、世界の個人消費における現金および小切手の支出は、2019年までの10年間で年率2%で成長しています。今後の機会を考えると、世界の現金が毎年1%ずつ成長すると仮定した場合、個人消費支出に対する業界全体のデジタル普及率が90%に達するのは数十年後になります。」

同社は現在、カード決済が現金や小切手による支払いに取って代わる機会が18兆ドルあると見ています。

この機会を捉えようとしているのはビザだけではありませんが、この分野で誰もが認めるリーダーであり、確固たる競争力を持っているビザは、この市場でかなりの割合を占めることが期待できます。だからこそ、この激動の1年、そしてその先も、ビザは買って保有し続けたい優良銘柄です。

*過去記事「バロンズ選定 2022年のトップストック10(2)

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