アナリストミーティングを前に株価の上昇が続くIBM

  • 2021年10月4日
  • 2021年11月5日
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10月4日に行われるアナリストミーティングを前にIBM(IBM)の株価が上昇しています。10月1日の終値は前日比3.16%増の143.32ドルでした。

ジェフリーズのアナリスト、カイル・マクニーリー氏は、9月30日の終値138.93ドルから約16%上昇する可能性があるとして、IBMのカバレッジを開始し、「買い」のレーティングと170ドルの目標価格を設定しました。同氏は、長い間売上が減少していたIBMが、再びトップラインを伸ばし始める可能性が十分にあると考えています。

マクニーリー氏はリサーチノートの中で、「パンデミックの回復や、企業がデジタル化とデジタル・レジリエンシーに注力していることから、強い需要環境があると」と述べ、「何年もの移行期間を経て、事業におけるクラウドの構成比の増加、最近の戦略的アクションによる売上の増加、マルチクラウドソリューションを提供するための先進的なポートフォリオによって、IBMは成長予想を上回る確固たる道筋を持っている」と見ています。

同氏は、IBMが、クラウドサービス、セキュリティ、データ分析、人工知能など、多くの主要なエンタープライズ技術のトレンドの「収束点にある」と指摘しています。

また、IT再販業者を対象とした独自の調査によると、IBMはマイクロソフト・アジュール、アマゾン・ウェブ・サービス次いで「3番目に検討されているパブリッククラウドベンダー」であり、グーグル・クラウドやオラクル・ネットには勝っていると述べています。

さらにマクニーリー氏は、ハイブリッドクラウドのアプリケーションでは、IBMは市場リーダーのマイクロソフト、その後に続くVMwareに次ぐ第3位と見られていると付け加えています。また、様々なベンダーに対して支出が増えるか減るか、あるいは変わらないかを顧客に尋ねたところ、IBMはこの調査で追跡した他の企業よりも肯定的な回答が多かったと付け加えています。

IBMの成長見通しは業界の予想よりも優れており、ITサービス事業であるKyndrylのスピン・オフを完了させることで今後加速するだろうとも同氏は考えています。

モルガン・スタンレーのアナリストであるKaty Huberty氏は、10月4日に予定されているアナリストとのミーティングでは、M&A戦略、市場の変化、および同社のハイブリッドクラウド戦略が取り上げられると予想しており、このセッションによって、IBMが4%から5%の範囲でトップラインの成長を維持できるという投資家の自信を高めることができるだろうとリサーチノートに書いています。

Huberty氏は、IBMのアップグレードサイクルが近づいていることなどから、Kyndrylのスピンオフ後のIBMの見通しはより良好になると考えています。とはいえ、Huberty氏は「イコール・ウェイト」の評価を維持しています。

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