「アマゾン 株式分割の可能性?」で書きましたアマゾンの株式分割について、バロンズも取り上げていましたので、そのご紹介です。
同誌は、アマゾンだけでなく株式分割の可能性がある候補としてもうひとつ、アルファベットもあることを指摘しています。
アルファベットの無議決権株式(GOOG)の株価は、今年に入って58%上昇し、2,792.89ドルとなっています。
アルファベットは、2014年に議決権付き株式(GOOGL)の保有者と、創業者のラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンが大部分を握っている監督権付き株式の保有者の両方に、無議決権株式(GOOG)を配当として分配して以来、株式を分割していません。
バロンズの取材を受けたエバーコアISIのアナリストであるマーク・マハニー氏は、アマゾンとアルファベットの分割はすぐには起こらないと考えており、「どちらの会社もそのアイデアについて話し合っているのを聞いたことがない」とメールで回答したそうです。
マハニー氏は、配当金を支払っていないアルファベットの潜在的な配当金と、大手ハイテク企業5社の中で唯一、近年自社株買いを行っていないアマゾンの自社株買いに注目しています(他の4社はアップル(AAPL)、マイクロソフト(MSFT)、アルファベット、そしてフェイスブック(FB))。
同氏は、アルファベットの配当とアマゾンの大規模な自社株買いの方が、株式分割よりも今後2~3年の間に起こりそうなことだと考えています。
アマゾンのネットキャッシュポジションは現在400億ドルを超えており、今後数年間で膨らむことが予想されます。
そうは言っても、多くの個人投資家は、アマゾンの分割が少なくとも10対1になり、株価がより手頃になることを望んでいるとバロンズは指摘しています。
多くの個人投資家は、アマゾンの1株に必要な3,700ドル近くの資金を持っていなかったり、現在の価格ではポートフォリオに占める割合が大きすぎるため、アマゾンを購入しないと考えているとのこと。
証券会社のチャールズ・シュワブ(SCHW)は、ストック・スライスという商品を通じて、アマゾンやS&P500の他の銘柄の端数株を提供していますが、すべての証券会社が同様の商品を持っているわけではないとバロンズは述べています。
アマゾンとアルファベットのどちらかが株式分割を行えば、ダウ平均への組み入れに道が開ける可能性があることをバロンズも取り上げています。
ダウ構成銘柄30社の中で現在最も価格が高いのは、413.72ドルのユナイテッドヘルス・グループ (UNH)で、8%近くとダウの中で最も大きなウェイトを占めています。
ダウの構成銘柄とするには、少なくとも両社が1対10の株式分割を行う必要があると思われるとバロンズは書いています。