11月5日の米国市場で注目された大きく動いた銘柄


2026年11月5日(木)の米国株式市場は、AI関連株を中心に売りが殺到し、主要3指数が急落しました。ナスダック総合指数は5.52%安の24,315.00、S&P500は4.35%安の7,354.01、ダウ平均は3.44%安の51,523.06で取引を終えました。ナスダックは直近高値から10%以上下落し、調整局面に入りました。
年初から大幅に上昇していたAI関連銘柄に利益確定売りが集中しました。機関投資家によるリスク削減の動きも下落を加速させ、年末を控えて積極的な買い戻しが期待しにくいことから、相場の回復には時間がかかるとの見方も出ています。

以下は、5日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。

アップラビン(APP)

株価変動:+31.04%
詳細:AIを活用した広告配信プラットフォームを運営する企業です。第3四半期決算で売上高は前年同期比55%増の21億8,500万ドル、純利益は72%増の14億3,900万ドルとなりました。調整後EBITDAも59%増加し、広告配信技術の収益性の高さが改めて評価されました。さらに、自社株買い枠の拡大も発表しています。ハイテク株全体が急落するなかでも好決算を材料に買いが集中し、大幅上昇となりました。
*関連記事:アップラビン決算で株価急騰!売上55%増、利益72%増の好決算が示したAI広告の実力

クリスピー・クリーム(DNUT)

株価変動:+30.78%
詳細:ドーナツの製造・販売を世界各国で展開する企業です。第3四半期決算で事業再建の進展を示し、2026年の売上高見通しを従来の12億5,000万〜13億5,000万ドルから13億5,000万〜14億ドルへ引き上げました。四半期売上高は前年同期比12.4%減でしたが、フランチャイズ化の推進や財務改善が評価されました。市場全体が急落するなかでも、収益体質の改善期待から買いが集中しました。

ワービー・パーカー(WRBY)

株価変動:+22.59%
詳細:眼鏡やコンタクトレンズの販売を手掛ける企業です。第3四半期決算で売上高が前年同期比10.4%増の2億4,470万ドルとなり、事業の成長が確認されました。また、同社初となるインテリジェント・アイウェアの予約受付を11月12日に開始すると発表しました。既存の眼鏡販売事業に加え、AIやスマートグラスなど新しい製品分野への進出期待も高まり、株価が急騰しました。

EPAMシステムズ(EPAM)

株価変動:+20.86%
詳細:企業向けのソフトウェア開発、デジタル変革、AI導入支援などを展開するITサービス企業です。第3四半期決算では売上高が前年同期比2.3%増の14億2,600万ドル、GAAPベースの希薄化後EPSが32.5%増の2.53ドルとなりました。さらに15億ドルの自社株買い枠拡大を発表し、翌週には5億ドルの加速型自社株買いを開始する計画です。利益率の改善と積極的な株主還元策が評価され、株価が大幅に上昇しました。

マグナイト(MGNI)

株価変動:+20.75%
詳細:デジタル広告の自動取引を支援する広告テクノロジー企業です。第3四半期決算では売上高が前年同期比14%増の2億420万ドルとなりました。特にコネクテッドTV(CTV)関連の貢献利益は39%増加し、広告事業の成長をけん引しています。調整後EBITDAも46%増加し、収益性の改善が鮮明となりました。2026年の成長見通しを引き上げたことも好感され、広告関連株のなかで大きく上昇しました。

ユニティ・ソフトウェア(U)

株価変動:+15.04%
詳細:ゲーム開発エンジンやデジタル広告技術を提供するソフトウェア企業です。第3四半期決算で売上高は前年同期比32%増の6億2,200万ドルとなり、GAAPベースの純利益は約1億2,200万ドルと、上場以来初めて四半期黒字を達成しました。広告関連のGrow事業が成長をけん引し、第4四半期の業績見通しも市場予想を上回りました。収益改善と広告事業の成長力が好感され、大幅高となりました。

オラクル(ORCL)

株価変動:-7.01%
詳細:企業向けデータベース、クラウドサービス、AIインフラなどを提供する大手ソフトウェア企業です。AI向けクラウド需要の拡大を背景に、データセンターへの設備投資を積極的に進めています。しかし、中間選挙後にAIデータセンターの建設規制が強化されるとの警戒感が広がり、クラウドインフラ関連企業への売りが強まりました。巨額の設備投資に必要な資金調達と、将来の投資回収に対する不透明感も株価の重荷となりました。

エヌビディア(NVDA)

株価変動:-9.26%
詳細:AI向けGPUやデータセンター向け半導体を開発する世界的な半導体企業です。中間選挙での民主党の躍進を受け、データセンター建設への規制強化がAIインフラ投資の拡大を妨げるとの懸念が強まりました。大手クラウド事業者による設備投資は同社の成長を支える重要な要因です。AI投資の拡大ペースが鈍化した場合の半導体需要への影響が警戒され、半導体関連株の売りを主導する銘柄の一つとなりました。
*関連記事:エヌビディア、全米20州の旧電話局をAIデータセンターに転用か!1GWの電力確保で規制強化に対抗

コアウィーブ(CRWV)

株価変動:-9.83%
詳細:AI開発企業向けにGPUを利用したクラウド計算サービスを提供する企業です。エヌビディア製GPUを大量に導入したデータセンターを運営し、AIモデルの学習や推論に必要な計算能力を提供しています。しかし、中間選挙後にデータセンター建設への規制強化が懸念され、AIクラウド関連銘柄への売りが広がりました。設備投資負担が大きい事業モデルであることから、建設計画の遅延や投資回収期間の長期化に対する不安が株価の重荷となりました。

ブロードコム(AVGO)

株価変動:-10.43%
詳細:通信半導体、ネットワーク機器向け半導体、カスタムAIアクセラレーターなどを提供する大手半導体企業です。大規模AIデータセンター向けのネットワーク半導体やカスタムチップ需要が成長を支えています。しかし、データセンター投資の減速や規制強化に対する警戒感が強まりました。AI関連半導体への高い成長期待が株価に織り込まれていたこともあり、半導体セクター全体の下落が波及しました。

テスラ(TSLA)

株価変動:-10.77%
詳細:電気自動車、蓄電池、エネルギー関連製品、自動運転技術などを開発する企業です。米国の中間選挙後、ハイテク株や成長株全体に売り圧力が強まりました。同社は自動運転やAI関連技術への投資を進めており、将来の成長期待が企業価値に大きく反映されています。投資家のリスク回避姿勢が強まるなか、高い成長期待を持つ銘柄への売りが広がりました。政策環境の変化や高い株価評価に対する警戒感も株価の重荷となった可能性があります。

アーム・ホールディングス(ARM)

株価変動:-13.08%
詳細:スマートフォン、データセンター、AI関連機器などに使用される半導体設計技術を提供する企業です。発表した2027年度第2四半期決算では売上高が前年同期比27%増の14億4,000万ドルとなり、過去最高水準を記録しました。しかし、ロイヤルティ収入が市場の期待に届かなかったことや、スマートフォン市場の先行きに対する懸念が重荷となりました。好調な売上高よりも成長期待の高さが意識され、半導体株全体の急落も下押し圧力となりました。

スナップ(SNAP)

株価変動:-14.19%
詳細:写真や動画を中心としたSNS「Snapchat」を運営するインターネット企業です。第3四半期決算では売上高が前年同期比14%増の17億2,200万ドルとなり、純利益も黒字化しました。しかし、売上高が市場予想に届かなかったことが嫌気されました。広告市場での競争や利用者の収益化に対する懸念も残っています。市場全体で成長株への売りが強まっていたことも下落を加速させ、好転した利益よりも今後の成長見通しに対する慎重な評価が優勢となりました。

ネビウス・グループ(NBIS)

株価変動:-14.94%
詳細:AI向けクラウドインフラやGPUを利用した計算サービスを展開する企業です。大規模なAIデータセンターの整備を進め、AI開発企業などに計算能力を提供しています。しかし、米国でのデータセンター建設規制強化への懸念が高まり、AIインフラの新規建設や電力確保の先行きが警戒されました。設備投資負担の大きい事業モデルであることから、投資回収までの期間や資金調達環境への不安も株価の重荷となりました。

アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)

株価変動:-17.26%
詳細:パソコンやサーバー向けCPU、AI向けGPUなどを開発する大手半導体メーカーです。データセンター向けEPYCプロセッサーやInstinctシリーズのAIアクセラレーターが成長分野となっています。しかし、中間選挙後にAIデータセンターの規制強化に対する警戒感が高まり、半導体関連株への売りが加速しました。AI向け半導体需要の拡大が今後の業績に織り込まれるなか、設備投資計画の変更が成長見通しに及ぼす影響が懸念されています。

マイクロン・テクノロジー(MU)

株価変動:-17.46%
詳細:DRAMやNAND型フラッシュメモリーを製造する大手半導体メーカーです。AIデータセンター向けの高帯域幅メモリー(HBM)需要の拡大が成長を支えています。しかし、AIインフラ投資の先行きに対する懸念が強まり、メモリー関連銘柄にも売りが集中しました。半導体メーカーによる設備投資の拡大が今後も続くかどうかが注目されています。AI需要の成長期待が高かっただけに、投資減速への警戒感が株価の大幅下落につながりました。

ダッチ・ブロス(BROS)

株価変動:-21.48%
詳細:米国でドライブスルー型のコーヒー・飲料チェーンを展開する企業です。第3四半期決算では売上高が前年同期比29.8%増の約5億5,000万ドルとなり、既存店売上高も増加しました。しかし、既存店売上高の伸びが市場の期待に届かなかったことや、顧客の来店動向に対する懸念が強まりました。経営陣はガソリン価格上昇による消費者行動の変動にも言及しています。高い成長期待が株価に織り込まれていたため、業績見通しへの慎重な評価が強まり、株価が急落しました。

サンディスク(SNDK)

株価変動:-22.26%
詳細:NAND型フラッシュメモリーやデータ保存関連製品を開発・販売する企業です。AIデータセンター向けストレージ需要の拡大が期待されてきましたが、中間選挙後にAIインフラ投資の先行きに対する懸念が急速に強まりました。半導体やメモリー関連企業への売りが集中し、同社も大幅に下落しました。AI需要の長期的な拡大期待と、短期的な設備投資減速への警戒感が対立する展開となっています。

ベラサイト(VCYT)

株価変動:-54.30%
詳細:がんなどの診断に使用される分子診断検査やゲノム解析技術を提供する医療関連企業です。第3四半期決算では売上高が前年同期比15%増の1億5,180万ドルとなりましたが、主力の前立腺がん検査「Decipher」の検査件数が会社側の想定を下回りました。これを受けて2026年の検査事業の売上高見通しを引き下げたことが嫌気され、株価が急落しました。AI関連株とは異なり、同社の下落は個別の業績見通し変更が主な材料となっています。

MNTN(MNTN)

株価変動:-54.73%
詳細:コネクテッドTV広告の配信・効果測定プラットフォームを運営する企業です。第3四半期決算では売上高が8,030万ドルとなり、会社側の事前見通しを下回りました。営業担当者の報酬制度変更に伴う混乱などから、経験豊富な営業人員の大量離職が発生し、新規顧客獲得に悪影響が生じたと説明しています。2026年の売上高見通しを従来の3億4,700万〜3億5,700万ドルから3億1,100万〜3億1,400万ドルへ引き下げました。経営トップの交代も発表され、株価が暴落しました。

情報ソース

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の購入や売却を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

*過去記事 株価変動

最新情報をチェックしよう!