今週最大の焦点は、10月7日に公表される9月FOMC議事要旨です。FRBは9月に0.25%の利上げを実施しましたが、その後発表された9月雇用統計では非農業部門雇用者数がわずか29,000人増にとどまり、次の利上げ時期を巡る見方が大きく変化しました。
一方、米10年債利回りは10月2日時点で5.279%と依然5%台です。今週はCPIやPPIの発表がないため、FOMC議事要旨、ISM、米国債入札、原油などが金利とAI株を動かす重要材料になります。
今週の米国株で最も重要なポイント
- FOMC議事要旨で「次の利上げ条件」を確認
- 米10年・30年債入札、5%台の長期金利に注目
- ISMサービス業指数で景気とインフレを確認
- アプライド・デジタル決算でAIデータセンター需要を確認
- アマゾン大型セールと企業決算で米消費者の体力を確認
注目ポイント1 FOMC議事要旨で「次の利上げ条件」を確認
10月7日午後2時(米東部時間、日本時間8日午前3時)に、9月15〜16日のFOMC議事要旨が公表されます。9月会合では政策金利を0.25%引き上げ、3.75〜4.00%とすることが12対0で決まりました。
しかし、その後の雇用統計が弱かったことで、市場では10月の追加利上げ確率が大きく低下しています。議事要旨で確認したいのは、追加利上げを支持する参加者がどの程度いたのか、原油高によるインフレをどこまで警戒していたのか、雇用悪化をどの程度リスクとみていたのかです。
さらに8日にはウォラーFRB理事が「Economic Outlook」をテーマに講演します。議事要旨公表後の発言だけに、今後の政策判断に関する説明にも注目です。
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注目ポイント2 米10年・30年債入札、5%台の長期金利に注目
今週は10月7日に390億ドルの米10年債、8日に220億ドルの米30年債の入札が予定されています。前回の最高落札利回りは10年債が4.834%、30年債が5.308%でした。
注目したいのは落札利回りだけではありません。応札倍率や海外投資家など間接入札者の比率を確認し、5%台の米国債に十分な買い需要があるのかを見る必要があります。
特にエヌビディア(NVDA)は10月2日に233.95ドルまで上昇し、最高値圏にあります。高い長期金利が続けば、高い成長率を織り込むAI株のバリュエーションが再び意識される可能性があります。
原油も重要です。OPEC+は11月の生産目標を据え置く方向ですが、中東の供給リスクは残っています。原油高が続けばインフレ期待と米国債利回りを通じ、ハイテク株に影響する可能性があります。
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注目ポイント3 ISMサービス業指数で景気とインフレを確認
10月5日午前10時(米東部時間、日本時間午後11時)には9月ISMサービス業指数が発表されます。市場予想は55.7、前回は55.4です。
重要なのは総合指数だけではありません。前回の価格指数は72.6と高い一方、雇用指数は47.8と50を下回っていました。つまり「景気は強いが雇用は弱く、物価圧力は強い」という組み合わせです。
8日の新規失業保険申請件数は約200,000件、9日のミシガン大学消費者信頼感指数は48.1が予想されています。特に1年先インフレ期待は前回4.6%から4.7%への上昇予想となっており、金利市場が反応する可能性があります。
注目ポイント4 アプライド・デジタル決算でAIデータセンター需要を確認
10月7日の取引終了後には、AIデータセンターを展開するアプライド・デジタル(APLD)が決算を発表します。決算説明会は午後5時(米東部時間)です。
市場では1株当たり約0.30ドルの赤字が予想される一方、売上高は前年同期から大幅に増える見通しです。確認したいのはEPSの上振れより、AI向けデータセンターの稼働状況、契約容量、建設スケジュール、設備投資、資金調達、利益率です。
AI投資がエヌビディアのGPU需要だけでなく、データセンター、電力、土地、建設へ広がっているため、この決算はAI設備投資の実需を確認できる材料になります。
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注目ポイント5 アマゾン大型セールと企業決算で米消費者の体力を確認
アマゾン(AMZN)は10月6〜7日に48時間の「Prime Big Deal Days」を開催します。年末商戦の入口にあたる大型セールであり、消費者が高金利と物価高のなかでも支出を続けるのかを見る材料になります。
同時に8日はペプシコ(PEP)、9日はデルタ航空(DAL)が決算を発表します。ペプシコはEPS2.30ドル、売上高249.8億ドル前後が市場予想です。デルタ航空はEPS約1.9ドルが予想されており、需要だけでなく高い燃料費をどこまで価格転嫁できているかがポイントです。
今週の決算はまだ本格シーズン前ですが、S&P500企業の第3四半期利益は前年同期比約29%増が見込まれています。消費関連企業の結果は、来週以降の大型決算に向けた市場心理にも影響します。
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今週の米国株で最も注目したいこと
今週はFOMC議事要旨だけを見るのではなく、「FRBの利上げ姿勢」と「5%台の長期金利」が一致するのか、それとも乖離するのかを確認することが重要です。
月曜日のISM、7〜8日の米国債入札、FOMC議事要旨を通じて長期金利の方向を確認し、その影響をエヌビディアなどAI株がどこまで吸収できるのかを見ます。個別株ではアプライド・デジタルの決算が、AIデータセンター投資の実需を確認する材料になります。
今週は「FRB」「米国債利回り」「サービス業の物価」「AIデータセンター」「米消費者」の5点を確認しておけば、米国市場の重要な変化を追いやすくなります。
情報ソース
情報ソース:Federal Reserve Board、Institute for Supply Management、BLS、University of Michigan、U.S. Treasury、Amazon、Applied Digital、PepsiCo、Delta Air Lines、Reuters、Barron’s、Investopedia、Kiplinger。
注意事項
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