ブルーム・エナジー(BE)の株価が9月25日の米国市場で大きく上昇しました。
ブルーム・エナジー株は前日比8.3%高の288.70ドルで取引を終えました。2026年に入ってから大幅な上昇が続いており、AIデータセンターの電力需要拡大を背景に投資家の注目を集めています。
2026年9月25日付のバロンズは、ブルーム・エナジー株が大きく反発した背景として、オラクル(ORCL)がニューメキシコ州で進める巨大データセンター計画を巡る懸念が後退したことを取り上げています。
前日には、オラクルが「不可抗力(フォース・マジュール)」の通知を出したことが伝わり、ブルーム・エナジー株は3.1%下落していました。
しかし、モルガン・スタンレーがブルーム・エナジーへの影響は限定的との見方を示したことで、投資家の不安が後退し、株価は大きく反発しました。
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オラクルの不可抗力通知で投資家が警戒
問題となったのは、オラクルがニューメキシコ州で進めている「プロジェクト・ジュピター」です。
オラクルはデータセンター開発会社のスタック・インフラストラクチャーに対して、不可抗力に関する通知を送ったと報じられています。
2028年以降に外部要因による遅延が発生した場合に備え、支払い義務などに関する契約上の権利を確保することが目的とされています。
不可抗力条項は、自然災害や行政手続きなど、企業自身ではコントロールできない事情によって契約の履行が難しくなった場合などに備える仕組みです。
そのため、今回の通知だけでプロジェクト・ジュピターの建設中止や大幅な遅延が決まったわけではありません。
それでも市場では、大型データセンター計画に問題が発生しているのではないかとの警戒が広がり、ブルーム・エナジー株は前日に売られていました。
ブルーム・エナジーは最大2.45GWを供給する計画
ブルーム・エナジーがこのニュースに敏感に反応したのは、プロジェクト・ジュピターに大量の燃料電池を供給する計画があるためです。
バロンズによると、ブルーム・エナジーは同施設に最大約2.45GWの固体酸化物形燃料電池を供給する予定です。
AIデータセンターでは大量のGPUが稼働するため、安定した電力を確保することが大きな課題となっています。
ブルーム・エナジーの燃料電池は、送電網の整備を待たずにデータセンターで大規模な電力を確保する手段として注目されています。
このため、プロジェクトの遅延が伝わると、ブルーム・エナジーの将来の売上にも影響するのではないかとの懸念が広がりました。
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モルガン・スタンレーは影響を限定的と判断
こうした懸念に対し、モルガン・スタンレーのアナリスト、デービッド・アルカロ氏は、今回の不可抗力通知はプロジェクトの失敗を示すものではないとの見方を示しました。
契約上の権利を事前に確保するための対応という位置付けです。
モルガン・スタンレーはブルーム・エナジーの投資判断「オーバーウェイト」と目標株価310ドルを維持しています。
注目したいのは、プロジェクト・ジュピターからの売上がブルーム・エナジーの2026年度業績予想に含まれていない点です。
仮にプロジェクトが遅れたとしても、現在の2026年度業績見通しへの直接的な影響は限定的とみられています。
遅延リスクの原因は燃料電池ではない
今回のプロジェクトで発生している遅延リスクは、ブルーム・エナジーの燃料電池技術そのものに関する問題ではありません。
モルガン・スタンレーによると、主なリスクは約17マイルの天然ガスパイプラインに関する許認可と、ニューメキシコ州で必要となる大気環境関連の許可です。
つまり、ブルーム・エナジーの製品性能や供給能力に問題が発生したわけではありません。
さらに、仮にニューメキシコ州の施設が大幅に遅れた場合でも、オラクルがブルーム・エナジーの燃料電池を別のデータセンターに振り向ける可能性があるとしています。
プロジェクト・ジュピターの遅延が、そのままブルーム・エナジーの受注消失につながるとは限らないということです。
オラクルとブルーム・エナジーは計画継続を強調
ブルーム・エナジーは9月24日、オラクルがプロジェクト・ジュピターと約2.4GWの燃料電池導入契約を引き続き進める意向だと説明しました。
オラクル側もバロンズに対し、大規模開発では不可抗力通知は珍しいものではなく、通知自体がプロジェクトの遅延や納入予定の変更を意味するものではないとの考えを示しています。
両社が計画継続を強調したことで投資家の不安が後退し、9月25日のブルーム・エナジー株は8.3%高の288.70ドルまで上昇しました。
オラクルはAI向けクラウドやデータセンターへの投資を急速に拡大しており、今後もAIインフラ投資の進捗が株価を左右する重要な材料となります。
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AIデータセンターの電力需要が成長材料
プロジェクト・ジュピターは、オラクルとオープンAIなどが進める大規模AIインフラ計画「スターゲート」の一部です。
バロンズによると、ニューメキシコ州のデータセンターには当初少なくとも500億ドルが投じられ、30年間では最大1,650億ドル規模に達する可能性があります。
AIデータセンターへの投資が拡大すれば、GPUなどの半導体だけでなく、それらを動かす電力インフラへの投資も必要になります。
ブルーム・エナジー株は9月25日に288.70ドルまで上昇し、前日比8.3%高で取引を終えました。一方、モルガン・スタンレーの目標株価310ドルにも近づいており、株価には高い成長期待が織り込まれています。
ブルーム・エナジーはAIデータセンター向け電力需要の拡大を背景に注目度が高まり、2026年9月にはS&P500への採用も決まりました。
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今後はプロジェクト・ジュピターの進捗に加え、AIデータセンター向けの新規受注、燃料電池の供給能力、売上高や利益の成長が株価を支えられるかが重要になります。
AI投資の対象は半導体からデータセンター、さらに電力インフラへと広がっています。ブルーム・エナジーがこの流れをどこまで業績成長につなげられるのか、引き続き注目したいところです。
情報ソース: Barron’s: “Bloom Energy Stock Is Today’s Top S&P 500 Performer. It Has a Lot to Do With Oracle.” (By Mariapaula Gonzalez, Sept. 25, 2026)
※本記事は情報の提供を目的としており、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資は自己責任で行ってください。