9月10日の米国市場で注目された大きく動いた銘柄

2026年9月10日(木)の米国株式市場は、翌日の重要なCPI発表を控え、原油価格と米長期金利の急上昇が重荷となり、主要3指数が4日続落しました。ダウ平均は0.60%安の52,064.10ドル、S&P500は0.58%安の7,591.70、ナスダック総合は0.65%安の26,081.72でした。30年債利回りは5.367%と2004年以来の高水準に上昇。WTI原油は7.04%高の102.81ドル、ブレント原油も108.10ドルまで上昇しました。市場ではCPIが予想を上回れば、翌週のFOMCで利上げ観測が一段と強まるとの警戒が広がっています。

以下は、10日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。

スカイワークス・ソリューションズ(SWKS)

株価変動: +9.79%
詳細: スマートフォンや通信機器向けのアナログ・高周波半導体を手掛ける企業です。ゴールドマン・サックスのCommunacopia + Technology Conferenceへの経営陣の登壇を控え、今後の事業戦略への期待が高まりました。Qorvoとの経営統合が進展していることも買い材料となり、株価が大幅に上昇しました。

レディット(RDDT)

株価変動: +6.09%
詳細: 投稿型のオンラインコミュニティーを運営し、広告やデータライセンスを収益源とする企業です。パイパー・サンドラーのデータで、8月の利用者数が前月比8%増と2026年最大の伸びを記録したことが好感されました。前年同月比の利用者増加率も18%に加速し、ユーザー基盤の拡大に対する期待から株価が上昇しました。

エアロバイロンメント(AVAV)

株価変動: +4.45%
詳細: 軍用ドローンや無人航空機、ミサイルシステムなどを手掛ける防衛関連企業です。第1四半期の利益と売上高が好調で、ドローンや関連製品への強い需要が続いていることが示されたため、株価が大幅に上昇しました。
*関連記事「エアロバイロンメント株9%上昇 好決算と「15億ドル受注」が示す反転の兆し

モンゴDB(MDB)

株価変動: +4.32%
詳細: クラウド型データベース「MongoDB Atlas」などを提供するソフトウェア企業です。ゴールドマン・サックスのテクノロジー会議で、AtlasとEnterprise Advancedの成長に加え、Voyage AIやVector SearchなどAI関連製品の拡大戦略を説明しました。大企業やAI向けワークロードでの成長期待が改めて意識され、株価上昇につながりました。

アップル(AAPL)

株価変動: +3.56%
詳細: iPhoneやMacなどのデジタル機器やサービスを展開する世界最大級のテクノロジー企業です。待望の折りたたみ式「iPhone Duo」を発表したことが好感され、株価が上昇しました。大型ディスプレイを採用した新デザインは、2007年のiPhone登場以来で最大級の外観変更となります。
*関連記事「【アップル新時代】iPhone 18が映すジョン・ターナスCEOの勝算と「AI」という弱点

TSMC(TSM)

株価変動: -1.63%
詳細: 世界最大の半導体受託製造企業です。8月の月次売上高が過去最高を記録したものの、株価は下落しました。インテル、マーベル・テクノロジー、マイクロン、サンディスクなど他のAI・半導体関連株も下落し、半導体セクター全体が軟調となりました。
*関連記事「TSMC「最大10%値上げ」の衝撃 AI半導体の利益は誰が握るのか

アドビ(ADBE)

株価変動: -2.37%
詳細: PhotoshopやIllustratorなどのクリエイティブソフトを中心に、デジタルメディアやマーケティング関連サービスを展開するソフトウェア企業です。9月10日の取引終了後に決算発表を控える中、株価は下落しました。投資家が決算内容を見極めようとするなか、発表前に持ち高を減らす動きが出たとみられます。

エヌビディア(NVDA)

株価変動: -2.37%
詳細: AI向けGPUで圧倒的なシェアを持つ半導体企業です。原油高によるインフレ懸念から米長期金利が上昇し、高PERのAI・半導体株に売りが広がりました。エヌビディアはダウ平均の下落にも大きく影響し、マイクロンなどとともに市場全体の重荷となりました。

ブルーム・エナジー(BE)

株価変動: -4.01%
詳細: 燃料電池を使った分散型発電システムを手掛け、AIデータセンター向け電力需要の拡大で注目されている企業です。直近までの急上昇を受けて利益確定売りが優勢となりました。7月末以降に約70%上昇し、年初来でも大幅高となっていたことから、高値警戒感が株価の重荷になりました。

メーシーズ(M)

株価変動: -4.77%
詳細: 百貨店を中心に小売事業を展開する企業です。四半期利益が市場予想を上回り、通期業績見通しも引き上げましたが、株価は下落しました。グッゲンハイムのアナリストは、粗利益率が市場予想を下回った可能性を指摘しており、利益率への懸念が好決算を打ち消しました。

マイクロン・テクノロジー(MU)

株価変動: -4.90%
詳細: DRAMやNAND、AI向けHBMなどを手掛ける米国の大手メモリー半導体メーカーです。インテルなどが出資する新興企業ケプラー・コンピューティングが新型メモリー技術を発表し、将来的な競争激化への警戒が広がりました。金利上昇を背景とした半導体株全体への売りも重なり、株価が下落しました。
*関連記事「インテルが賭ける新メモリ企業ケプラー・コンピューティング、HBM大手3社を揺さぶるか

SKハイニックス(SKHY)

株価変動: -5.20%
詳細: DRAMやNANDに加え、AI向けHBMで世界有数のシェアを持つ韓国の半導体メーカーです。中東情勢や原油高、米金利上昇を背景に世界的なリスク回避姿勢が強まり、韓国株も下落しました。韓国銀行がAI関連株へのレバレッジ投資拡大による市場変動リスクに警戒を示したことも、投資家心理の重荷となりました。

オラクル(ORCL)

株価変動: -5.23%
詳細: データベースソフトやクラウドサービスを提供する大手IT企業です。9月10日の取引終了後に決算発表を控える中、株価が下落しました。AI向けクラウドインフラ需要への期待が高まっているだけに、決算や今後の業績見通しに対する市場の注目が集まっています。

バーティブ・ホールディングス(VRT)

株価変動: -5.61%
詳細: AIデータセンター向けの電源設備や冷却システムを手掛けるインフラ企業です。Utility Innovation Groupの買収を巡る資本配分や統合への懸念に加え、株価上昇による高いバリュエーションへの警戒が売り材料となりました。AIインフラ関連株全体の調整も重なりました。

コアウィーブ(CRWV)

株価変動: -6.13%
詳細: エヌビディア製GPUを大量に導入し、AI向けクラウドコンピューティングを提供する企業です。AI関連株全体が軟調だったことが下落を加速させました。

アメリカン・イーグル・アウトフィッターズ(AEO)

株価変動: -14.03%
詳細: 若年層向け衣料品ブランドを展開するアパレル小売企業です。第2四半期利益は市場予想を上回ったものの、既存店売上高が市場予想に届かなかったことが嫌気され、株価が急落しました。利益の上振れよりも、本業の販売動向に対する懸念が強く意識されました。

クーパー・カンパニーズ(COO)

株価変動: -14.67%
詳細: コンタクトレンズや女性向け医療機器を展開するヘルスケア企業です。第3四半期の売上高が市場予想を下回ったうえ、通期業績見通しを引き下げたことから株価が急落しました。S&P500構成銘柄の中で最大の下落率となりました。

ナヴァン(NAVN)

株価変動: -21.75%
詳細: AIを活用した法人向け出張管理や経費管理サービスを提供する企業です。通期業績見通しを引き上げ、AIを活用した会議・イベント管理プラットフォームのBoomPop買収も発表しましたが、株価は急落しました。一方、一部のアナリストは今回の下落を買い場と捉え、投資家に押し目買いを推奨しています。

*過去記事 株価変動


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