AI時代の本命インフラ株!イートンとハッベルが次世代データセンター需要で注目される理由

  • 2026年8月23日
  • 2026年9月16日
  • BS余話

AI技術の急速な発展により、半導体やAIモデルを開発する企業だけでなく、それらを支える電力インフラ企業にも大きな注目が集まっています。

生成AIの普及によってデータセンターの規模は急拡大しており、課題となっているのが電力供給と熱管理です。高性能GPUを大量に搭載する最新のデータセンターでは、従来以上に大量の電力を安定して供給し、発生する熱を効率的に処理する技術が不可欠になっています。

こうしたAIインフラ時代の恩恵を受ける企業として注目されているのが、電力管理大手のイートン(ETN)と、電力接続機器を手掛けるハッベル(HUBB)です。両社はAIブームの直接的な主役ではありませんが、AI時代の成長を裏側から支える重要な存在となっています。

イートン:AIデータセンター需要を取り込む成長企業

イートンの最大の強みは、急増するデータセンター向け電力管理と熱管理需要を取り込んでいる点です。

同社の北米データセンター事業は、第2四半期に前年同期比約65%増という非常に高い成長を記録しました。この成長は、AI向けデータセンター建設が単なるサーバー増設ではなく、大規模な電力インフラ投資を伴う段階に入っていることを示しています。

現在のAIサーバーラックでは、1ラック当たり約100キロワットという非常に大きな電力消費が発生しています。従来型の設備では電力効率や発熱処理に限界があり、より高度な電力配分や冷却システムが求められています。

イートンは、電力管理機器、配電システム、データセンター向けソリューションを幅広く提供しており、AIインフラ拡大に伴う設備投資の恩恵を受けるポジションにあります。

一方で、株価にはすでに高い期待が反映されています。予想PERは約28倍と、S&P 500全体の約20倍を上回っています。しかし、市場ではこのプレミアムが単なる割高感ではなく、今後の高成長を評価したものと見られています。

*過去記事「AIブームを支える電力設備の巨人イートン 好決算で見えた成長余地」

ハッベル:AI時代の電力網を支える安定型インフラ企業

ハッベルは、イートンほど目立った成長ストーリーを持つ企業ではありませんが、AIデータセンターの拡大に欠かせない電力接続分野で重要な役割を担っています。

データセンターは建設するだけでは稼働できません。大量の電力を送るためには、電力網との接続設備や安全性を確保するための各種機器が必要になります。

ハッベルは、電力供給網向けの接続機器や配電関連製品を提供しており、AIインフラ投資の初期段階から恩恵を受けることができます。

また、同社の魅力は比較的落ち着いたバリュエーションにあります。予想PERは約22倍で、過去1年間で大きな上昇を見せているわけではありません。

市場からの期待はイートンほど高くないものの、AIデータセンター建設が続く限り、電力接続インフラへの需要は継続すると考えられます。大きな成長を狙う投資家にはイートン、安定したインフラ需要を重視する投資家にはハッベルという違いがあります。

巨額設備投資が生み出す長期的な追い風

両社の将来性を支える最大の要因は、世界的な設備投資の拡大です。

AI競争の激化により、巨大テック企業はデータセンター、半導体、電力設備への投資を加速させています。非金融企業の設備投資額は、2021年の約6,500億ドルから2026年には1兆8,000億ドルへ拡大すると見込まれています。

さらに2029年には投資規模が2兆1,000億ドルを超えるとの予測もあり、その中心にはマグニフィセント・セブンをはじめとする大手テクノロジー企業が存在しています。

AIモデルの性能競争が続くほど、それを動かすためのデータセンター、電力設備、冷却技術への需要も増加します。つまり、AI時代の成長はソフトウェア企業だけでなく、物理的なインフラを提供する企業にも広がっています。

イートンやハッベルのような企業は、AIブームの影に隠れがちですが、長期的にはAI産業全体の成長を支える重要な役割を担っています。

AIインフラ投資で注目すべき電力分野の未来

今後のAIデータセンターでは、単純な電力供給能力だけでなく、より効率的な熱管理技術が重要になります。

特に液体冷却など次世代冷却技術の普及は、高性能AIシステムを安定稼働させるための重要なテーマです。

AI市場の成長を考える際、多くの投資家はGPUメーカーやAIソフトウェア企業に注目します。しかし、その裏側には大量の電力を供給し、熱を制御し、インフラを維持する企業の存在があります。

イートンは高成長を取り込むAIインフラ銘柄、ハッベルは安定した電力網需要を享受するインフラ銘柄として、それぞれ異なる魅力を持っています。

AI時代の本格化に伴い、今後は「AIを作る企業」だけでなく、「AIを動かす環境を提供する企業」にも投資機会が広がっていく可能性があります。

情報ソース: Barron’s: “ 2 Stocks for What’s Next in AI” (By Al Root, Aug 21, 2026)

※本記事は情報の提供を目的としており、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資は自己責任で行ってください。

最新情報をチェックしよう!