6月4日の米国市場で注目された大きく動いた銘柄

2026年6月4日(木)の米国株式市場は、ダウ平均が876ドル高、1.7%上昇して過去最高値を更新しました。S&P500も0.4%高となる一方、ナスダックは0.1%安と小幅に下落しました。半導体株が重荷となり、PHLX半導体指数は2.2%下落しました。一方で、金融株やヘルスケア株に資金が流入し、ダウを押し上げました。ラッセル2000も最高値圏で推移し、市場全体ではAI関連以外への物色が広がりました。投資家の関心は、翌日の雇用統計に移っています。

以下は、4日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。

ブラックストーン(BX)

株価変動: +7.50%
詳細: 世界最大級のオルタナティブ資産運用会社です。同社が主力のプライベートクレジットファンドで解約制限を設けたことが材料視されました。通常、解約制限は投資家心理を悪化させることもありますが、今回は前日に同業銘柄が大きく売られていた反動もあり、ブラックストーン株は大きく反発しました。

ロビンフッド・マーケッツ(HOOD)

株価変動: +6.61%
詳細: 個人投資家向けの株式・暗号資産取引プラットフォームを運営する企業です。ビットコイン価格が下落する中でも株価は上昇しました。暗号資産関連銘柄の一角として、コインベースやストラテジーとともに買われました。

アレス・マネジメント(ARES)

株価変動: +6.01%
詳細: プライベートクレジットやオルタナティブ投資を手がける資産運用会社です。ブラックストーンやKKRと同様に、前日の下落から反発しました。プライベート市場関連銘柄への過度な警戒感がいったん和らいだことが株価上昇につながりました。

KKR(KKR)

株価変動: +5.45%
詳細: 大手投資会社で、プライベートエクイティやクレジット投資を手がけています。前日に同業の資産運用会社が解約制限を設けたことで関連銘柄が売られましたが、6月4日は投資家心理が改善し、オルタナティブ資産運用会社全体に買い戻しが入りました。

ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)

株価変動: +5.16%
詳細: 米国最大級の医療保険・ヘルスケア企業です。バンク・オブ・アメリカ証券が投資判断を「中立」から「買い」に引き上げ、目標株価を420ドルから450ドルへ引き上げました。さらにモルガン・スタンレーも目標株価を395ドルから453ドルへ引き上げ、「オーバーウエート」判断を維持したことで買いが入りました。ダウ平均の上昇を支える主力銘柄となりました。

ブルー・アウル・キャピタル(OWL)

株価変動: +5.16%
詳細: プライベートクレジットやオルタナティブ資産運用を展開する投資会社です。前日に同業銘柄が売られた反動から買い戻しが入りました。ブラックストーンの解約制限を巡る市場の受け止めが比較的落ち着いたことで、関連銘柄全体が上昇しました。

マーベル・テクノロジー(MRVL)

株価変動: +4.90%
詳細: 半導体およびネットワーク関連製品を手がける企業です。AI関連株全体には売り圧力がかかる場面もありましたが、マーベルは序盤の下落から切り返し、最終的に上昇しました。AIデータセンター向けネットワークやカスタム半導体への期待が根強く、投資家の買い戻しが入りました。

アルファベット(GOOGL)

株価変動: +3.68%
詳細: グーグルを傘下に持つ大手テクノロジー企業です。IBMとの提携を通じて、グーグルのGemini Enterpriseを活用した業界特化型の自律型AIエージェントを展開する方針が材料視されました。金融、製造、医療、公共分野など、大企業向けAI導入では業界知識や既存システムとの連携が重要になります。IBMの企業向けIT導入力とグーグルのAI技術が組み合わさることで、グーグル・クラウドの成長余地が広がるとの期待が高まりました。
*関連記事「AI相場の主役交代か アマゾンとグーグルが示した「実需フェーズ」の到来

ストラテジー(MSTR)

株価変動: +2.23%
詳細: ビットコインを大量に保有する企業として知られています。ビットコイン価格が下落する中でも株価は上昇しました。暗号資産関連銘柄の一角として、ロビンフッドやコインベースとともに底堅い動きとなりました。

エヌビディア(NVDA)

株価変動: +1.82%
詳細: AI向けGPUで世界的な存在感を持つ半導体企業です。AI関連株全体にはブロードコムの見通しを受けて不安が広がりましたが、エヌビディアは取引時間中に勢いを取り戻し上昇しました。2日続落からの反発となり、AIインフラ需要への期待がなお強いことを示しました。

アマゾン・ドット・コム(AMZN)

株価変動: +1.51%
詳細: ECとクラウド事業を展開する大手テクノロジー企業です。クラウド部門AWSが、画像共有サービス大手のピンタレスト(PINS)との間で、2031年までに40億ドル規模のインフラ利用契約を獲得したことが好感されました。この契約は、AIが企業の中核インフラとして使われ始めていることを示す動きです。AIチップそのものではなく、AIを使いたい企業から実際に利用料を得るクラウド企業への評価が高まり、アマゾン株の上昇につながりました。
*関連記事「AI相場の主役交代か アマゾンとグーグルが示した「実需フェーズ」の到来

ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)

株価変動: -3.82%
詳細: 米国の大手通信会社で、携帯電話、ブロードバンド、法人向け通信サービスを展開しています。6月4日の株価は終値ベースで大きく下落し、通信株の中でも弱い動きとなりました。下落の背景には、競合他社との価格競争への警戒感がありました。米通信業界では、TモバイルUS(TMUS)やAT&T(T)との加入者獲得競争が続いており、料金引き下げや販促費の増加が利益率を圧迫するとの懸念が意識されました。

クラウドストライク・ホールディングス(CRWD)

株価変動: -3.81%
詳細: クラウド型サイバーセキュリティを提供する企業です。第1四半期決算は市場予想をわずかに上回りましたが、株価は下落しました。これまで株価が大きく上昇していたため、好決算にもかかわらず利益確定売りが出たとみられます。
*関連記事「クラウドストライク株が好決算でも急落 AIセキュリティ銘柄に市場が求める高すぎる期待

サンディスク(SNDK)

株価変動: -3.92%
詳細: フラッシュメモリー製品を手がける企業です。AI関連や半導体関連銘柄に売り圧力がかかる中、サンディスクも下落しました。ブロードコムの売上見通しが市場期待を下回ったことで、半導体需要への警戒感が広がりました。

マイクロン・テクノロジー(MU)

株価変動: -7.74%
詳細: DRAMやNAND型フラッシュメモリーを手がける大手メモリー半導体企業です。AI関連株全体が売られる中で下落しました。ブロードコムの売上見通しが市場の期待を下回ったことで、AI需要の成長ペースに対する警戒感が半導体関連銘柄全体に広がりました。
*関連記事「マイクロン株996ドルへ急落 AIメモリ相場は天井なのか押し目なのか

ブロードコム(AVGO)

株価変動: -12.59%
詳細: 半導体およびインフラソフトウェアを手がける大手企業です。売上見通しが市場の期待に届かず、AI需要の成長ペースに対する疑念が広がりました。AI関連銘柄全体に売りが波及し、ブロードコムはS&P500構成銘柄の中でも大きく下落した銘柄の一つとなりました。
*関連記事「ブロードコム決算はなぜ評価されなかったのか AIチップ急成長でも株価が急落した理由

シエナ(CIEN)

株価変動: -13.66%
詳細: 通信ネットワーク機器を手がける企業です。第2四半期決算では売上高と利益が市場予想を上回り、通期売上見通しも63億ドル前後へ引き上げました。しかし、投資家はより強い見通しを期待していたとみられ、好決算にもかかわらず株価は大きく下落しました。

ネットスコープ(NTSK)

株価変動: -19.11%
詳細: クラウドセキュリティやネットワークセキュリティを手がける企業です。2027年度第1四半期決算はまちまちの内容となり、新規年間経常売上(ARR)が市場の期待を下回りました。複数のウォール街の金融機関が目標株価を引き下げたことも重荷となり、株価は大きく下落しました。

PVH(PVH)

株価変動: -20.24%
詳細: トミー ヒルフィガーやカルバン・クラインを展開するアパレル企業です。イランでの戦争を理由に、通期売上見通しを引き下げたことが嫌気されました。消費関連株として地政学リスクや需要減速への警戒感が強まり、株価は大幅に下落しました。

*過去記事 株価変動

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