5月12日の米国市場で注目された大きく動いた銘柄

2026年5月12日(火)の米国株式市場は、インフレ指標を受けて半導体株への過熱感がいったん後退し、ナスダックが0.7%下落しました。S&P500も0.2%安となる一方、ダウ平均は小幅高でした。SOX指数は3%下落し、AMDなど主要半導体株が売られましたが、エヌビディアは例外的に底堅さを見せました。半導体株は2026年の市場利益成長を支える重要セクターですが、急騰が続いた分、悪材料に弱くなっています。10年債利回りの上昇や30年債入札への警戒も、株式市場の重荷となりました。

以下は、12日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。

アンビック・マイクロ(AMBQ)

株価変動: +45.33%
詳細: 超低消費電力の半導体を手がける米国企業です。2026年第1四半期決算で売上高が前年同期比59%増の2510万ドルとなり、市場予想を大きく上回りました。エッジAI、ウェアラブル、IoT機器向けの需要拡大が成長を支えており、業績見通しの強さも好感されて株価は急騰しました。
*関連記事「エッジAIの本命候補となるか アンビック・マイクロ急騰の背景と将来性

ウェンディーズ(WEN)

株価変動: +16.86%
詳細: 米国のファストフードチェーンです。著名投資家ネルソン・ペルツ氏のアクティビストファンド、トライアン・ファンド・マネジメントが、ウェンディーズの非公開化に向けて投資家の支持を求めていると報じられました。買収期待が高まり、株価は急騰しました。

クオンタム・コンピューティング(QUBT)

株価変動: +15.72%
詳細: QCiとして知られる量子コンピューティング企業です。2026年第1四半期売上高が369万ドルとなり、市場予想を上回りました。前年同期の3万9000ドルから大幅に増加したことが好感され、株価は大きく上昇しました。
*関連記事「量子コンピューター株は本格始動したのか QUBT第1四半期決算から見える期待とリスク

ベンチャー・グローバル(VG)

株価変動: +14.20%
詳細: 液化天然ガス(LNG)を手がける米国企業です。2026年第1四半期売上高が前年同期比59%増となったことが好感されました。米国とイランの緊張により中東のLNG供給が混乱し、米国のLNG輸出企業に追い風が吹いています。

ゼブラ・テクノロジーズ(ZBRA)

株価変動: +11.44%
詳細: 自動化技術やバーコード、データ収集関連機器を手がける企業です。2026年第1四半期決算が市場予想を上回り、さらに2026年通期見通しを引き上げたことが好感されました。会社側は「継続的な勢い」を背景に強気の見通しを示し、S&P 500構成銘柄の中で上昇率首位となりました。

イーベイ(EBAY)

株価変動: +2.10%
詳細: オンラインマーケットプレイスを運営する米国企業です。ゲームストップからの560億ドル規模の買収提案を拒否したことが報じられました。提案を退けたことで市場に安心感が広がり、株価は小幅に上昇しました。

プラグ・パワー(PLUG)

株価変動: +1.14%
詳細: 水素関連技術を手がける米国企業です。2026年第1四半期売上高が市場予想を上回ったことが好感されました。株価の上昇幅は小幅にとどまりましたが、水素関連銘柄として決算内容に一定の評価が集まりました。

エヌビディア(NVDA)

株価変動: +0.61%
詳細: AI半導体市場をけん引する米国の半導体大手です。序盤は下落していたものの、最終的には小幅高で取引を終えました。ジェンスン・フアンCEOがトランプ大統領の中国訪問に同行しないとの報道があり、中国市場への米国半導体企業のアクセス拡大期待が後退した可能性が指摘されました。

ゲームストップ(GME)

株価変動: -3.45%
詳細: ゲーム販売を中心とする米国小売企業です。イーベイに対して560億ドル規模の買収提案を行ったものの、イーベイ側が「信頼性も魅力もない」として拒否したことが報じられました。買収提案の実現性に疑問が広がり、株価は下落しました。

マイクロン・テクノロジー(MU)

株価変動: -3.61%
詳細: メモリ半導体を手がける米国企業です。AI需要を背景に半導体株が急騰していた流れの中で、投資家が利益確定を優先しました。インテルなど他の半導体株とともに売られ、株価は下落しました。

インテル(INTC)

株価変動: -6.82%
詳細: 米国の大手半導体メーカーです。半導体株が短期間で大きく上昇していた反動から、投資家が利益確定売りに動きました。インフレ加速や米国とイランの緊張継続も市場心理を冷やし、株価は下落しました。

ディーウェーブ・クオンタム(QBTS)

株価変動: -6.99%
詳細: 量子コンピューティング企業です。四半期売上が前年同期比で81%減少したことが嫌気されました。一方で、フロリダ・アトランティック大学による2000万ドル規模のシステム購入を背景に、将来の受注は大きく増加しており、売上減と受注増が混在する内容となりました。
*関連記事「ディーウェーブ・クオンタムの決算をどう見るか 売上急減でも受注急増が示す将来性

リゲッティ・コンピューティング(RGTI)

株価変動: -7.02%
詳細: 量子コンピューターを開発する米国企業です。第1四半期決算では売上の拡大や技術開発の進展が示された一方、投資家の関心は単なる量子ビット数の増加から、演算精度や実用化に向けた性能改善へ移っています。量子コンピューティング株への期待は続いているものの、短期的な商業化への不透明感から株価は下落しました。
*関連記事「量子コンピューターは「数」から「精度」へ リゲッティ決算が示す転換点

ギットラブ(GTLB)

株価変動: -9.98%
詳細: ソフトウェア開発支援プラットフォームを提供する企業です。リストラを開始し、人員削減を行うと発表したことが売り材料となりました。一方で、第1四半期および通期の業績見通しは据え置いています。

クアルコム(QCOM)

株価変動: -11.46%
詳細: スマートフォン向け半導体で知られる米国の半導体企業です。前日に8.4%上昇し、2024年6月18日以来の過去最高終値を記録していましたが、この日は反動売りが広がりました。自動車、IoT、AI関連分野への売上拡大期待はあるものの、短期的には利益確定売りが優勢となり、S&P 500構成銘柄で最も大きく下落しました。

ASTスペースモバイル(ASTS)

株価変動: -11.62%
詳細: 宇宙から携帯通信サービスを提供する衛星通信企業です。2026年第1四半期決算で、アナリスト予想を上回る赤字を計上したことが嫌気されました。前日終値までの過去1年間で株価が212%上昇していたため、期待値の高さも下落幅を大きくした要因とみられます。

ヒムズ&ハーズ・ヘルス(HIMS)

株価変動: -14.10%
詳細: 遠隔医療サービスを提供する米国企業です。2026年第1四半期決算で予想外の赤字を計上したことが嫌気されました。GLP-1減量薬の供給不足時に獲得した市場シェアについて、大手製薬会社が取り戻しに動いていることも逆風となっています。

ズームインフォ・テクノロジーズ(GTM)

株価変動: -32.78%
詳細: AIを活用した企業データ収集・営業支援サービスを提供する企業です。通期売上見通しを引き下げたことが嫌気され、株価は急落しました。前日終値時点ですでに2026年に41%下落しており、業績不安が一段と強まりました。

*過去記事 株価変動

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