先日お伝えしたスペースXのIPO観測記事「スペースXの評価額がさらに倍増?1.5兆ドルの衝撃と「AI×宇宙」の野望」の続報です。
12月12日の記事では、スペースXが史上最大規模のIPOを計画しているらしいとお伝えしましたが、翌13日にブルームバーグやバロンズが「社内メモ」の内容を報じたことで、計画の具体性や現在の評価額がより明確になりました。今回は、新た判明した内部情報を中心に、前回の記事内容を補完・深掘りして解説します。
社内メモで判明した「8,000億ドル」の確定評価額
前回の記事では市場の観測としてお伝えしていましたが、今回ブルームバーグが確認した社内メッセージにより、スペースXの現在の評価額が確固たる数値として裏付けられました。
具体的には、同社は従業員や株主向けの株式公開買い付け(テンダーオファー)において、企業評価額を約8,000億ドル(約120兆円)に設定しました。1株あたりの価格は421ドルとされ、これは7月時点の212ドルから約2倍に跳ね上がっています。
この内部決定により、スペースXはオープンAIやバイトダンスといった他のユニコーン企業を抜き去り、名実ともに世界で最も価値のある非公開企業となったことが確定しました。単なる「噂」ではなく、実際に内部で取引される価格としてこの評価がついた点は非常に重要です。
CFOが言及した「2026年IPO」と資金の使い道
さらに注目すべきは、CFO(最高財務責任者)であるブレット・ジョンセン氏が株主宛てのメモの中で、将来の計画についてより踏み込んだ発言をしている点です。
前回の報道では「早ければ2025年末」という憶測もありましたが、今回の内部情報では「2026年のIPO」に向けて準備を進めていることが示唆されました。その際、全体で約1.5兆ドル(約225兆円)という評価額を目指すという野心的なターゲットも、より現実味を帯びた数字として語られています。
また、調達した資金の使い道についても、以下の3点が明確に挙げられています。
- 大型ロケット「スターシップ」の飛行頻度を劇的に増やすこと
- 宇宙空間におけるAIデータセンターの構築
- 月面基地の建設
特に「宇宙AIデータセンター」については、イーロン・マスク氏の個人的な構想レベルではなく、会社の正式な資金調達目的として掲げられていることが確認できました。
スターリンクの収益力が支える巨額評価
今回の評価額倍増を正当化する根拠として、衛星通信事業「スターリンク」の最新数値も明らかになりました。顧客数は1年前の500万人から800万人超へと急増しています。
この数字は、スペースXが単なる「夢を追う企業」ではなく、サブスクリプションモデルによる強力な収益基盤(キャッシュカウ)を確立しつつあることを証明しています。確実なキャッシュフローがあるからこそ、スターシップ開発やAIインフラといった次世代投資への巨額資金調達が可能になっていると分析できます。
関連銘柄への影響と今後の展望
この報道を受け、スペースX株を保有するエコスター(SATS)の株価は大きく反応し、市場の期待値の高さが浮き彫りになりました。
*関連記事「【衝撃】未上場のスペースXに今すぐ投資する「裏技」?急騰エコスターの正体」
また、イーロン・マスク氏が率いるテスラ(TSLA)との連携についても、投資家の関心は高まっています。宇宙空間にAIデータセンターを構築するという計画は、テスラの自動運転技術や人型ロボットの開発に必要な計算資源を確保する上で、重要な意味を持つ可能性があります。
2026年のIPOが実現すれば、調達額は300億ドルを超え、史上最大のIPOとなる見込みです。今回明らかになった社内メモの内容は、スペースXが「宇宙インフラ」と「AI計算基盤」の双方を握るプラットフォーマーへと進化しようとしていることを、より鮮明に印象付けるものとなりました。
情報ソース:
Bloomberg: “SpaceX Sets $800 Billion Valuation, Confirms 2026 IPO Plans” (By Loren Grush and Edward Ludlow, Dec. 13, 2025)
Barron’s: “SpaceX Is Worth $800 Billion, Report Says. This Is Only the Beginning.” (By Al Root, Dec. 13, 2025)
※本記事は情報の提供を目的としており、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資は自己責任で行ってください。
🎧この記事は音声でもお楽しみいただけます。AIホストによる会話形式で、わかりやすく、さらに深く解説しています。ぜひご活用ください👇