2025年末相場の答えは「実需×割安」:ウエスタン・デジタルとニューモントが注目される理由

  • 2025年11月30日
  • 2025年11月30日
  • BS余話

2025年後半の米国市場は、AI(人工知能)関連銘柄のバリュエーション調整により、ボラティリティの高い展開が続いています。10月末から11月中旬にかけてS&P 500が一時5%下落するなど、投資家の迷いが見え隠れしました。

そのような中、バロンズ(Barron’s)が報じた「調整局面でも上昇した割安株」に関するデータは、今後の投資戦略を考える上で非常に示唆に富んでいます。本稿では、同記事で挙げられていたデータを足がかりに、現在の「市場の選別基準」について考察します。

「夢」から「実績」へシフトする投資資金

市場全体の動きを見ると、投資家の関心は明らかに変化しています。これまでの「AIという名前がつけば買われる」フェーズは終わりを迎えたと言えます。

バロンズの記事では、市場全体が下落した期間(10/28-11/20)に株価が下がらず、かつPER(株価収益率)が20倍未満の銘柄に注目していました。実際にグーグルの親会社であるアルファベット(GOOGL)でさえ、PERが20倍を超えているという理由で、割安株のリストからは外れています。

ここから読み取れるメッセージは明確です。現在の相場において、下値を支えるのは「将来の夢」ではなく、「現在の割安なバリュエーション」だということです。

AIインフラの実需を捉えるウエスタン・デジタル

この「割安さと強さ」を兼ね備えた象徴的な例として挙げられるのが、データストレージ大手のウエスタン・デジタル(WDC)です。

同社は市場がAIバブル崩壊を懸念して売り浴びせられた時期に、逆に株価を大きく伸ばしました。S&P 500が底を打ってからも、さらに力強い上昇を見せています。

なぜ同社が選ばれるのか。それは、AIブームが「期待」から「インフラ整備」の実需フェーズに入ったからと考えられます。AIを動かすには半導体だけでなく、膨大なデータを保存するストレージが不可欠です。ウエスタン・デジタルは、その恩恵を直接受けるポジションにいながら、PERは13.1倍近辺と依然として低水準に放置されています。

ハイテク銘柄でありながらバリュー株並みの評価しか受けていない点にこそ、投資妙味(アップサイド)が残されていると言えます。

リスクヘッジとしてのニューモント

一方で、ハイテク以外のセクターに目を向けると、金鉱山大手のニューモント(NEM)のような銘柄への資金流入も見逃せません。

金価格の上昇を背景に業績期待があるのはもちろんですが、ここで重要なのは「ディフェンシブ性」です。PER13倍という割安な水準にある同社が買われている事実は、投資家の一部がインフレ再燃や景気減速のリスクを警戒し、ポートフォリオの防御力を高めようとしている証拠と捉えることができます。

結論:2025年末に向けた投資の羅針盤

12月の連邦準備制度(FRB)の政策会合を控え、市場は神経質な展開が予想されます。

今回のバロンズのデータが示した視点を解釈すると、今の市場で勝つための条件は「AIか非AIか」というテーマ選びではありません。「実力以上に売られていないか」「実績に見合った適正価格(PER20倍以下)か」という、株式投資の基本に立ち返った選別眼が求められています。

ウエスタン・デジタルのような「実需のある割安ハイテク株」や、ニューモントのような「堅実なディフェンシブ株」は、嵐のような相場環境において、ポートフォリオを守りながらリターンを狙うための現実的な選択肢になり得るはずです。


情報ソース:Barron’s “Western Digital and 6 More Stocks That Survived the AI Selloff and Could Be Worth Buying” (2025/11/28)

※本記事は情報の提供を目的としており、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資は自己責任で行ってください。

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