パランティアCEO「ソフトウェア企業史上、最高の決算」:第3四半期業績が驚異の伸び

米国のソフトウェア企業パランティア・テクノロジーズ(PLTR)が11月3日に発表した2025年第3四半期決算が市場の注目を集めています。CEOのアレックス・カープ氏は「これは誇張ではなく、ソフトウェア企業史上最高の決算だ」と語り、その自信の理由が明らかになりました。

売上は63%増、利益率は40%に上昇

パランティアの第3四半期の売上は11億8,000万ドルとなり、前年同期比で63%増加しました。アナリスト予想の10億9,000万ドルを上回る結果です。調整後1株利益は0.21ドルと、前年の0.10ドルから倍増しました。さらにGAAPベースの利益率は40%に達し、前年の20%から大きく改善しました。

多くの高成長ソフトウェア企業が赤字を続ける中で、利益を確保しながら成長を加速させている点は特筆に値します。

米国商業部門が急成長、AI導入企業が拡大

もともと防衛・情報機関向けソフトウェアで知られるパランティアですが、近年は民間企業向け事業が急拡大しています。特に米国の商業部門の売上は前年から121%増加し、全体売上の34%を占めるまでに成長しました。前年は25%だったことから、AIを活用したデータ統合プラットフォームの需要が急速に広がっていることが分かります。

同社のプラットフォームは、企業が保有する異なるフォーマットのデータを統合し、人工知能(AI)を活用した意思決定支援を行うものです。この技術が官民双方で採用を拡大しています。

第4四半期見通しも強気、営業利益率52%を予想

パランティアは第4四半期の売上を13億3,000万ドルと予想しており、市場予想(11億8,000万ドル)を大幅に上回る見通しを示しました。調整後営業利益率は52%に達するとしており、好調な成長トレンドの継続を見込んでいます。

カープCEOは決算説明会で「これは特別な四半期ではなく、今後も続く成長の一部にすぎない」とコメントしています。

株価は年初来174%上昇、評価は分かれる

株価は2025年に入ってから174%上昇し、11月3日には終値で207.18ドルと過去最高レベルの価格となりました。しかし、決算発表後のアフターマーケットでは2%あまり下落しています。

現在の株価は、将来予想利益の約248倍、売上の約88倍と、バリュエーション(株価評価)は極めて高い水準にあります。

ウォール街では評価が分かれており、目標株価は45ドルから210ドルまで幅広く、平均は約159ドルとされています。アナリストの間では「過熱感がある」との声も出ていますが、個人投資家の間では依然として根強い人気を誇っています。

カープCEO「懐疑的な専門家を置き去りにした」

カープ氏は株主向け書簡で「我々の成長を予測できなかった専門家たちは混乱している」と述べ、批判的な見方に反論しました。同氏はAI時代におけるデータ分析ソフトの重要性を強調し、「巨大な市場変化のただ中にいる」と語りました。

まとめ:AI時代の勝者企業としての存在感

パランティアは、防衛産業から商業データ分析へと事業領域を広げ、AIを活用したソリューションを提供する企業として急成長しています。高い利益率を維持しながら急拡大を続ける姿勢は、投資家にとっても注目すべきポイントです。AI需要の拡大が続く限り、同社の成長余地は依然として大きいと考えられます。

*過去記事はこちら パランティア PLTR

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