アマゾン・ドット・コム(AMZN)は、チャットGPTを開発するオープンAIと総額380億ドル規模のクラウド契約を結んだと発表しました。契約期間は7年間で、アマゾンのクラウド部門であるAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)がオープンAIのAIワークロード向けインフラを提供します。今回のニュースを受け、アマゾン株は11月3日の米国市場で4.5%上昇しました(米国東部時間11:00現在)。
AIインフラ強化に向けたAWSとオープンAIの提携
AWSは発表の中で、「オープンAIは数十万台規模の最先端エヌビディア(NVDA)製GPUを利用する」と説明しました。AWSのクラウドインフラの強みとオープンAIの生成AI分野での技術力を組み合わせることで、世界中のユーザーにより高度なAIサービスを提供できる体制を整えるとしています。
契約内容によると、この大規模なインフラ供給は2026年末までに展開され、2027年以降も拡大可能なオプションが含まれています。
サム・アルトマンCEO「次世代AIの普及を加速する」
オープンAIのサム・アルトマンCEOは、「AWSとのパートナーシップは、次の時代を支える計算基盤を強化し、先進的なAIをより多くの人々に届けることに貢献する」とコメントしました。AWSの広報担当者によると、オープンAIは契約期間中にAWSへ総額380億ドルを支払うことに合意していますが、詳細な契約条件は非公開としています。
巨額のクラウド投資競争、マイクロソフトやオラクルも巻き込む
今回の契約は、オープンAIが2025年に締結した複数の大型クラウド契約のひとつです。先週には、マイクロソフト(MSFT)との間でアジュール(Azure)向けに2,500億ドルの追加購入契約を結んだと発表。また、9月にはオラクル(ORCL)から3,000億ドル規模のクラウド容量を5年間で購入する合意も報じられています。
これにより、オープンAIはAWS・Azure・オラクルの3大クラウドを戦略的に活用し、生成AIモデルの開発と提供を強化していく姿勢を示しています。
まとめ
アマゾンとオープンAIの提携は、AIインフラ競争の新たな局面を象徴する出来事です。エヌビディア製GPUを中心に構築されるAWSのインフラは、オープンAIの技術を支える基盤として注目されます。今後、AIクラウド市場における各社の投資拡大が、テクノロジー株全体のトレンドを左右する可能性があります。
*過去記事はこちら アマゾン AMZN
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