マイクロソフトの第1四半期決算:Azureクラウドが40%成長も株価は下落

マイクロソフト(MSFT)は10月29日に発表した2025年第1四半期決算で、市場予想を上回る好調な結果を発表しました。特にクラウド事業「Azure(アジュール)」が前年同期比40%増と急成長しましたが、株価は発表後に下落しました。

予想を上回る売上と利益

決算によると、マイクロソフトの売上は777億ドルと、アナリスト予想の754億ドルを上回りました。調整後1株利益は4.13ドルで、市場予想の3.67ドルを大きく上回る結果です。CFOのエイミー・フッド氏は「マイクロソフトクラウドの継続的な強さは、当社の差別化されたプラットフォームへの顧客需要の高まりを反映している」と述べました。

Azureクラウドの成長が加速

Azureの売上は前年比40%増となり、アナリスト予想の38%を上回りました。直近四半期におけるアマゾン・ドット・コム(AMZN)のAWSが18%の成長にとどまったのに対し、マイクロソフトのクラウド事業は明確に優位に立っています。HSBCのアナリスト、スティーブン・バーシー氏はAzureの成長を高く評価し、目標株価を648ドルに引き上げました。同氏は2025年から2027年にかけてAzureの年間売上が平均46%成長すると予測しています。

今後の見通しと株価の反応

マイクロソフトは次期四半期の売上を795億〜806億ドルと見込んでおり、アナリスト予想の801億ドルと概ね一致しています。しかし、Azureの成長率見通しが37%とやや鈍化したため、株価は時間外取引で一時4%下落しました。

CEOのサティア・ナデラ氏は「当社のAIインフラ容量は今年中に80%以上拡大し、データセンターの規模は今後2年間で倍増する」と述べ、長期的な成長戦略への自信を示しました。

オープンAIとの提携強化も注目

マイクロソフトとオープンAIは、同社の営利子会社を「公益法人(Public Benefit Corporation)」に転換し、マイクロソフトが27%を保有する新たな枠組みを発表しました。さらに、オープンAIは将来的にAzureのサービスを2500億ドル分追加購入する計画です。この発表により、決算発表前日にマイクロソフト株は2%上昇していました。

株価は年初来で29%上昇

2025年に入り、マイクロソフト株はすでに29%上昇しており、ナスダック総合指数(+24%)を上回るパフォーマンスとなっています。短期的な株価調整はあるものの、AIとクラウドを軸にした長期成長への期待は引き続き高い状況です。

*過去記事はこちら マイクロソフト MSFT

🎧この記事は音声でもお楽しみいただけます。AIホストによる会話形式で、わかりやすく、さらに深く解説しています。ぜひご活用ください👇

最新情報をチェックしよう!