アルファベット(GOOGL)は、AI競争をリードする存在として注目を集めています。2025年10月29日に予定されている第3四半期決算では、売上が初めて1,000億ドルの大台を突破する可能性があり、投資家の期待が高まっています。
今年に入り、同社株は40%以上上昇し、特に7月以降の勢いが顕著です。決算発表では、AI事業の進展がどれほど収益に結びついているかが問われる場面となります。
そこで注目されるのが、次の3つのポイントです。
1. Google Cloudの成長は続くのか
クラウド市場では、アマゾンのAWSやマイクロソフトAzureが巨大な競合として存在します。その中でGoogle Cloudは成長率が加速しており、AI需要の取り込みがどこまで進むかが重要になります。
ポイントとなるのは、AIワークロードの増加と、独自開発しているTPU(Tensor Processing Unit)の活用範囲が広がるかどうかです。AI開発企業アンソロピックとの協業により、クラウド外でもTPUの活用が進む可能性が指摘されています。こうした動きがクラウド売上の加速につながる期待があります。
2. Geminiの競争力は維持できるのか
大規模言語モデルの競争はますます激しくなっています。グーグルのGeminiは利用者拡大が続いており、新機能や法人向けサービス展開が堅調です。
一方で、オープンAIの新サービスがYouTubeや検索領域にも影響を与えかねない状況です。Geminiがどれくらいユーザーに受け入れられ続けるか、提携拡大や利用数の最新状況が決算で注目されます。
3. AIは検索ビジネスを飲み込むのか
検索広告はアルファベットの屋台骨です。AIが普及する中で、従来の検索行動が変化すると懸念される場面もあります。
しかし、最近の四半期では広告クリック数が再加速するなど、依然として収益基盤は強固です。AIと広告の融合によって、より高いエンゲージメントを維持できるかが焦点となります。
決算で見えるアルファベットのAI戦略
今回の決算は、AIへの巨額投資が企業価値向上につながるかどうかを測る重要な局面です。クラウド、Gemini、検索という3つの柱が今後どのように成長するのか、投資家の視線は一段と厳しくなります。
アルファベット株は2025年のAI市場を占う重要な存在であり、決算後の株価変動にも注目です。
*過去記事 アルファベット GOOGL
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