デル・テクノロジーズ株が急騰 AIサーバー戦略が市場の信頼を獲得

デル・テクノロジーズ(DELL)の株価が急上昇しました。2025年10月8日の米国市場の午前の段階でS&P500構成銘柄の中で最も上昇率が高く、52週ぶりの高値を更新しました。背景には、同社が発表した長期的な成長目標の上方修正と、AIサーバー分野での成長期待があります。

売上と利益成長目標を上方修正

デルは、年間売上成長率の目標をこれまでの3〜4%から7〜9%に引き上げました。また、1株当たり調整後利益(EPS)の成長率目標も8%から15%以上に上方修正しました。これにより、同社はAI関連事業を中心とした持続的な成長を見込んでいます。株価は7日に3.5%上昇し、翌8日にはさらに8%高の163.06ドルとなりました(米国東部夏時間14:28現在)。

AIサーバーとオンプレミス型AI導入が成長を牽引

メリウス・リサーチのアナリストであるベン・ライツェス氏は、デルのAIサーバー事業の成長力が目標達成を現実的なものにしていると指摘しています。同氏によると、今後2年間で約85%の企業が生成AIワークロードをオンプレミス(自社サーバー)環境に移行する計画を持っており、この動きがデルのハードウェア、ソフトウェア、サービス需要を押し上げるとみられます。メリウスはデル株を「買い」とし、目標株価を172ドルから200ドルに引き上げました。

米国みずほ証券は目標株価を170ドルに引き上げ

米国みずほ証券のビジェイ・ラケシュ氏は、デルの新たな成長目標は「やや控えめ」としながらも、同社が「大規模AI展開(at-scale AI deployments)」で広く関与している点を評価しました。デルはサーバー市場で約12%のシェアを持ち、AI向けサーバー導入を通じてさらに成長する余地があると述べています。米国みずほは「アウトパフォーム(買い推奨)」を維持し、目標株価を160ドルから170ドルに引き上げました。

アナリストは「安定した成長基盤」と評価

フォックス・アドバイザーズのスティーブン・フォックス氏は、「デルは年率15%のEPS成長を実現するための明確な計画を提示した」と述べました。同氏は「今回の発表により、株価は現在水準付近で下値が固まる」と指摘しています。市場では、デル株の新たな上値目標を探る展開となっています。

まとめ

デル・テクノロジーズは、AIサーバーとオンプレミスAI導入の拡大を追い風に、長期的な成長戦略を再定義しました。アナリストの評価も概ね強気で、株価は新たな上昇トレンドに入った可能性があります。AIインフラ需要が高まる中、デルは今後も投資家の注目を集め続けそうです。

*過去記事はこちら デル・テクノロジーズ DELL

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