マイクロソフト株は「ただ同然」?アナリストが今こそ買いと断言

米国みずほ証券のアナリスト、ジョーダン・クライン氏は2025年10月3日、マイクロソフト(MSFT)株について「今の水準は“フリーマネー(ただ同然)”のようなもの」と評価しました。

マイクロソフトの株価は7月下旬の高値から6%以上下落しており、オープンAIとの関係性の変化が投資家の不安材料となっているようです。

オープンAIとの関係が株価の重しに?

マイクロソフトは、ChatGPTで知られるオープンAIへの出資を通じて、クラウド事業「Azure」の成長を加速させてきました。しかし現在、オープンAIはより低コストでクラウドサービスを利用するため、オラクル(ORCL)との大型契約に乗り換える動きを見せています。この約3000億ドル規模とされる契約は、マイクロソフトにとって潜在的なリスクと見られているのです。

しかしクライン氏は、この影響が表面化するのは「2027年以降の話」であり、目先の懸念としては過剰だと指摘しています。

「Sora」がAzureに追い風?

オープンAIは最近、AI動画生成アプリ「Sora(ソラ)」をリリースしており、今後の招待枠拡大と動画作成の活発化がAzureのワークロード増加に直結すると見られています。クライン氏は「今のところオープンAIのAIインフラの中心はAzureであり、オラクルではない」と強調しています。

つまり、オープンAIが新たなサービスを展開するたびに、マイクロソフトのクラウド事業が恩恵を受ける構図は依然として残っているということです。

投資家心理とFOMO(取り残される恐怖)

現在の株式市場では、マイクロソフトやメタ・プラットフォームズ(META)、アマゾン(AMZN)といった「マグニフィセント・セブン」の一角よりも、新興のAI関連銘柄へと資金が流れる傾向が強まっています。オラクルやブルーム・エナジー(BE)、コアウィーブ(CRWV)などがその例です。

こうした背景には、短期的な株価上昇を逃したくないという「FOMO(Fear of Missing Out 取り残される恐怖)」があるとクライン氏は指摘します。結果として、マイクロソフトのように割安感が出てきた大型株は「バネが縮んだ状態」で、次の四半期決算で大きく反発する可能性があると見ています。

まとめ:マイクロソフトは「持つべき出遅れ銘柄」

クライン氏は、「すべての勝ち組銘柄を追いかけ続けるのではなく、今はバネのように溜め込んでいる出遅れ銘柄をポートフォリオに入れるべき時期」と述べ、マイクロソフトをその代表例に挙げました。

2025年10月現在の株価水準(約515ドル)を踏まえると、今後の反発を期待する投資家にとって、マイクロソフトは再注目に値する存在となっています。

*過去記事はこちら マイクロソフト MSFT

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