2025年9月22日(月)の米国株式市場は、エヌビディアによるオープンAIへの最大1000億ドル投資の報道を受けて、AI関連株が上昇し、主要株価指数は最高値を更新しました。ダウ平均は66ドル高、S&P500は0.4%上昇、ナスダックは0.7%高でした。
以下は、22日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。
メッツェラ (MTSR)
株価変動: +60.80%
詳細: メッツェラは、肥満症および代謝疾患向けの次世代治療薬を開発するバイオ医薬品企業です。ファイザーが同社を最大73億ドルで買収することで合意したとの報道を受けて株価が急騰しました。買収条件は、1株あたり47.50ドルの現金支払いと、特定の開発・販売マイルストーン達成に応じた最大22.50ドルの追加支払い(CVR)を含んでいます。主力候補にはGLP-1作動薬やアミリン類似薬などがあり、急成長中の肥満治療薬市場におけるファイザーの競争力強化につながると見られています。
エニウェア・リアル・エステート (HOUS)
株価変動: +45.54%
詳細: エニウェア・リアル・エステートは、Century 21やColdwell Bankerといったブランドを展開する米国の大手不動産仲介会社です。競合のコンパス社が、同社を1株あたり13.01ドル相当で買収する全株式交換取引を発表し、株価は大幅に上昇しました。コンパスの買収価格は、30日間の平均株価に基づいた評価額となっており、市場からは買収プレミアムが好感されました。
テラダイン (TER)
株価変動: +12.79%
詳細: テラダインは、半導体や電子機器の自動テスト装置を手がける米国企業です。サスケハナ・ファイナンシャル・グループが、同社の目標株価を133ドルから200ドルに大幅引き上げ、評価を「ポジティブ」に据え置いたことを受けて、株価は急上昇しました。市場では、同社の技術革新力と市場シェア拡大の可能性が評価されています。
オラクル (ORCL)
株価変動: +6.31%
詳細: オラクルは、クラウドサービスや企業向けソフトウェアを提供する世界的なIT企業です。米国政府関係者が、TikTokの米国版を管理する新たな合弁会社の設立を発表し、オラクルが出資およびクラウド提供パートナーとして関与することが報じられたことで株価が上昇しました。また、同社はクレイ・マグーリック氏とマイク・シシリア氏を共同CEOに任命し、AIクラウド戦略のさらなる強化が期待されています。
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アップル (AAPL)
株価変動: +4.31%
詳細: アップルは、iPhoneやMac、Apple Watchなどの製品で知られる世界的なテクノロジー企業です。新型スマートフォン「iPhone 17」への強い需要があると、ウェドブッシュ証券のアナリスト、ダン・アイブス氏が指摘し、目標株価を310ドルに引き上げたことを好感し株価が上昇しました。
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エヌビディア (NVDA)
株価変動: +3.97%
詳細: エヌビディアは、GPU(グラフィック・プロセッシング・ユニット)で世界をリードする半導体企業であり、近年はAI向けチップの需要で成長を続けています。オープンAIとの協業により、最大1000億ドル規模のAIデータセンター構築プロジェクトを発表。新世代の「Vera Rubin」プラットフォームを用いた施設が2026年後半から稼働予定で、AIインフラ分野での支配力強化が期待されています。
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テスラ (TSLA)
株価変動: +1.91%
詳細: テスラは、電気自動車(EV)および自動運転技術の分野で業界をリードする米国企業です。パイパー・サンドラーのアナリストが中国での市場調査を踏まえ、同社の目標株価を400ドルから500ドルへ引き上げたことが株価上昇の要因となりました。自動運転およびロボティクス分野における技術優位性が高く評価されています。
コインベース・グローバル (COIN)
株価変動: -3.07%
詳細: コインベースは、米国最大手の暗号資産(仮想通貨)取引所であり、ビットコイン価格との連動性が高いことで知られています。今回、ビットコイン価格が24時間で約2.9%下落した影響を受け、コインベースの株価も連動して下落しました。同社株は過去12か月で倍以上に上昇していましたが、短期的な価格変動に敏感な性質があらためて示されました。
ケンビュー (KVUE)
株価変動: -7.47%
詳細: ケンビューは、Johnson & Johnson からスピンオフした消費者向け医薬品企業で、代表製品にタイレノール(アセトアミノフェン)があります。ドナルド・トランプ大統領が、妊娠中のタイレノール使用と自閉症の関連について発言するとの報道が広がり、科学的根拠はないとする同社の立場にもかかわらず、株価は大幅に下落しました。消費者心理と訴訟リスクへの懸念が影響したと見られます。
*過去記事 株価変動
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