スーパーマイクロ株が再び上昇、エヌビディアの最新製品出荷が追い風に

スーパー・マイクロ・コンピューター(SMCI)の株価が、過去3営業日で約10%上昇し、さらに上値を追う展開となっています。背景には、同社がエヌビディア(NVDA)の最新AIチップ「ブラックウェル・ウルトラ」搭載システムの出荷を本格的に開始したとの発表があります。

9月11日の時間外取引では、SMCI株はさらに4%上昇しました。

エヌビディアとの連携強化が競争優位に

スーパーマイクロは、エヌビディア製品の新バージョンを他社に先駆けて市場投入する能力を武器に、AIサーバー市場でのポジションを強化してきました。今回のブラックウェル・ウルトラ・シリーズ(B300およびGB300)の量産出荷もその一環です。

同社のCEOであるチャールズ・リアン氏は、データセンター向けのAIインフラにおける複雑なネットワーク構成、電力供給、熱管理といった課題に対し、エヌビディアシステムを活用した自社製品が解決策になると述べています。

予想未達と利益率の圧力は依然として懸念材料

ただし、成長一辺倒というわけではありません。同社は2025年度の売上予想を当初の400億ドルから330億ドルへと下方修正しており、過去の強気な見通しに比べて現実的な着地が意識されています。

また、競争激化により利益率も低下傾向です。直近四半期の粗利益率は9.5%で、前年同期の10.2%を下回りました。調査会社サスケハナのアナリストは、競争に対応するためのコスト増加が今後の課題になると指摘しています。

株価の上昇は続くのか?

今年に入ってからの株価は約44%の上昇と堅調ですが、過去12か月では横ばいのパフォーマンスとなっています。エヌビディアとの連携強化による新製品出荷のニュースはポジティブ材料ではあるものの、利益率の改善と成長持続性への懸念が株価の天井圧力として意識される可能性もあります。

*過去記事はこちら  スーパー・マイクロ・コンピュータ SMCI

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