2025年9月5日(金)の米国株式市場は、8月の雇用統計を受けて一時上昇したものの、景気減速への懸念が優勢となり、ダウ平均は220ドル(0.5%)下落しました。8月の雇用増加は2.2万人にとどまり、6月・7月のデータも下方修正。9月の利下げ確率は100%に急上昇し、長短金利も低下しました。労働市場の停滞感が強まり、リセッション懸念もくすぶる中、株式市場は依然として過去最高値圏を維持しています。
以下は、5日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。
ガイドワイヤー・ソフトウェア (GWRE)
株価変動: +20.15%
詳細: 保険業界向けのソフトウェアを提供するクラウド企業。2026年度の売上高見通しを13.9億~14.1億ドルと発表し、アナリスト予想を上回りました。第4四半期の調整後利益も市場予想を上回り、強い業績見通しが好感され株価は急騰しました。
サムサラ (IOT)
株価変動: +17.44%
詳細: IoT(モノのインターネット)関連ソリューションを提供する企業。第2四半期の売上が前年比30%増となり、アナリスト予想を上回りました。第3四半期のガイダンスも強気で、株価は大きく上昇しました。
サービスタイタン(TTAN)
株価変動: +13.64%
詳細: 中小企業向けに業務管理ソフトウェアを提供するSaaS企業。第2四半期の業績および通期ガイダンスが市場予想を上回り、AI機能強化も好感され株価が急騰しました。
ブレイズ (BRZE)
株価変動: +13.59%
詳細: 顧客エンゲージメントプラットフォームを提供するソフトウェア企業。第2四半期の売上と利益が予想を上回り、通期ガイダンスも引き上げたことから、投資家心理が好転しました。
ブロードコム (AVGO)
株価変動: +9.41%
詳細: 半導体およびソフトウェアを手掛ける大手テクノロジー企業。2025年第3四半期の決算で、AI関連売上が前年同期比63%増の52億ドルと成長し、四半期売上高見通しも市場予想を上回りました。オープンAIが新たな顧客である可能性もあり、今後の成長が注目されています。
*関連記事「オープンAIとの契約報道で急騰!ブロードコムがエヌビディアに迫る理由」
ユーアイパス (PATH)
株価変動: +6.1%
詳細: 自動化ソフトウェアを開発するエンタープライズAI企業。AIエージェント製品の成長が寄与し、第2四半期業績と通期見通しを上方修正。成長加速が期待され株価は上昇しました。
ドキュサイン (DOCU)
株価変動: +4.75%
詳細: 電子署名および契約管理プラットフォームを展開するSaaS企業。第2四半期業績が予想を上回り、通期ガイダンスも上方修正されたことから、投資家の期待が高まりました。
テスラ (TSLA)
株価変動: +3.64%
詳細: 電気自動車(EV)およびエネルギーソリューションの世界的リーダー。取締役会がイーロン・マスクCEOに最大1兆ドル相当の報酬パッケージを提案したことで、経営陣への信頼感が高まり株価が上昇しました。
エヌビディア (NVDA)
株価変動: -2.70%
詳細: GPUとAI半導体の分野で世界をリードする半導体企業。ライバルのブロードコムの好決算が刺激となり、利益確定売りが出て一時的に株価が下落。年初来では+24%と依然として堅調なパフォーマンスです。
コパート (CPRT)
株価変動: -2.80%
詳細: オンライン自動車オークションを運営する企業。第4四半期の売上が市場予想を若干下回ったことで、失望感が広がり株価が下落しました。
ケンビュー (KVUE)
株価変動: -9.35%
詳細: タイレノールなどを展開するヘルスケア企業。ロバート・F・ケネディ・ジュニア米厚生長官が、アセトアミノフェンと自閉症の因果関係を報告する計画と報じられ、リスク懸念が高まり株価が急落しました。
フリージア (PHR)
株価変動: -9.87%
詳細: 医療業界向けにデジタル受付・支払管理ソリューションを提供。AccessOneの買収を発表し、将来的な成長期待がある一方で、M&Aに対する懸念から株価が大きく下落しました。
ルルレモン・アスレティカ (LULU)
株価変動: -18.58%
詳細: 高級アスレジャーウェアを展開するリテール企業。第2四半期決算は好調だったものの、通期見通しを再び下方修正し、特に売上鈍化と関税コストの影響が懸念され、大幅安となりました。
*過去記事 株価変動
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