米国市場では、これまで大手テック株が市場を牽引してきましたが、最近は小型株が存在感を高めています。ラッセル2000指数は直近1か月で約5%上昇し、ナスダック100の伸びを大きく上回りました。専門家の見方では、この流れが今後も続き、小型株が市場をリードする可能性があるとされています。
金利低下が小型株を後押し
歴史的に、米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げを行う局面では小型株が強い動きを見せてきました。エコノミストの予測では、9月から複数回の利下げが実施される可能性があり、それが小型株の追い風になると考えられています。
イノベーションの強み
小型企業は新しい製品やサービスをスピーディに展開できる点が魅力です。大手企業が組織の硬直性で対応に遅れる一方、小型株はAIやデータ関連の新技術を迅速に取り入れることで成長余地を広げています。
割安感が鮮明
小型株のバリュエーションは大型株と比べて割安水準にあります。S&P600の予想PERは16倍程度で、S&P500の23倍を大きく下回っています。歴史的に見ても、小型株の比率がここまで低い局面は珍しく、相対的な上昇余地があると指摘されています。
注目の小型株5選
- ランドブリッジ(LB)
エネルギー分野で活躍する企業です。テキサス州のパーミアン盆地で土地を保有し、エネルギー企業に廃水処理用地として貸し出しています。金利低下や規制緩和の恩恵を受ける可能性があります。 - ミルローズ・プロパティーズ(MRP)
住宅用地を取得・開発し、ホームビルダーに提供する不動産投資信託です。高配当利回りと安定した収益モデルが評価されています。 - トライアンフ・ファイナンシャル(TFIN)
銀行業務に加え、トラック業界向けのファクタリングや決済サービスを展開しています。独自のアルゴリズムで不正検知を行うなど、金融とテクノロジーを融合したビジネスモデルが特徴です。 - アジリシス(AGYS)
ホテルやレストラン向けにクラウド型の管理ソフトを提供しています。大手ホテルチェーンも導入しており、クラウド基盤の柔軟性と成長性が期待されています。 - リンカーン・エデュケーショナル・サービス(LINC)
高額な大学教育に代わる選択肢として注目される専門学校運営企業です。自動車整備や医療分野など実務教育を強みとし、学生数増加と売上成長を背景に将来性が評価されています。
まとめ
小型株は割安感、成長性、そして利下げの追い風という三拍子がそろっています。米国市場の新たなリーダーとして注目すべき存在であり、投資家にとって魅力的な選択肢となりつつあります。
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