米メディア「マーケットウォッチ」は、2025年8月18日付の記事で、パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の株価についてショートセラーのアンドリュー・レフト氏(シトロン・リサーチ創業者)が強い警鐘を鳴らしたと報じています。
パランティア株の急上昇と懸念
パランティアの株価は2025年に入り約130%の上昇を記録し、S&P500構成銘柄の中でも際立つパフォーマンスを見せてきました。しかしその評価額は「実態からかけ離れている」とレフト氏は指摘しています。直近12か月の利益に基づく株価収益率(PER)は588倍に達しており、エヌビディア(NVDA)の58倍と比較しても極端に高い水準です。
レフト氏の試算と「40ドル説」
レフト氏は、もしパランティアがオープンAIと同様の売上倍率で評価された場合、株価は現在水準から77%下落し、40ドル程度になると分析しています。オープンAIは約5,000億ドルの評価額で株式売却を準備しており、2026年に約294億ドルの売上を見込んでいます。これを基準にすると売上倍率は約17倍です。一方でパランティアの2026年売上予想は56億ドルにとどまり、同倍率を適用すると株価は40ドルが妥当という試算です。
オープンAIとの違い
記事では、パランティアの収益構造が政府契約に依存しており、契約ごとの変動が大きい点を懸念点として挙げています。これに対し、オープンAIはサブスクリプションモデルを軸に、よりスケーラブルな収益を確保できていると評価されています。さらに、マイクロソフト(MSFT)やデータブリックスといった競合も存在し、市場環境は一層厳しいとされています。
株価の今後について
レフト氏は「市場は非合理的に長く動くこともある」と述べ、短期的には株価がさらに上昇する可能性も排除していません。しかし長期的には、現在の評価が持続することは難しく、大幅な調整が起こるリスクがあると強調しています。
*過去記事はこちら パランティア PLTR
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