グーグルが小型原子炉と契約!AI時代のエネルギー戦略と注目株

米投資情報メディア「バロンズ」は、グーグルを傘下に持つアルファベット(GOOGL)が小型原子炉を手掛けるカイロス・パワーと提携したと報じています。近年、AIデータセンターの膨大な電力需要を背景に、ビッグテック企業が相次いで原子力エネルギーの導入を進めています。今回の契約もその一環で、グーグルが掲げる脱炭素目標の達成に向けた重要なステップとなります。

契約の仕組みと特徴

今回の契約では、米国テネシー渓谷開発公社(TVA)がカイロスの小型原子炉から電力を購入し、グーグルはそのクリーンエネルギー属性を自社のデータセンター向けに利用するという形をとります。発電所建設のリスクやコスト超過はカイロスが負担し、2020年代末までに50メガワット規模の炉稼働を目指します。これは通常の原子炉の約20分の1の規模にあたります。

小型モジュール炉(SMR)を巡る競争

今回の契約に登場するカイロスは、溶融塩を冷却材とする新しい型の原子炉を開発中です。同分野では、ニュースケール・パワー(SMR)、オクロ(OKLO)、BWXテクノロジーズ(BWXT)といった企業も開発を進めています。これら企業はすでに上場しているか、株式公開を予定しており、今後数年で投資家の注目を集める可能性があります。

株式市場への意味合い

グーグルとカイロスの提携は、まだ採算性の見通しが不透明ながらも、小型原子炉の商業化に向けた重要な前進です。今回の動きは、ニュースケール・パワー、オクロ、BWXテクノロジーズといったSMR関連株にとっても追い風となり得ます。さらに、すでに稼働中の原子力発電所を持つコンステレーション・エナジー(CEG)やビストラ(VST)といった企業も、原子力需要の再評価を受ける可能性があります。

まとめ

バロンズの記事では、AI需要の拡大がエネルギー分野にまで波及し、原子力発電が再び注目される構図を示しています。特に、グーグルのような大手テック企業が次世代原子炉に資金を流し込む動きは、SMR関連株への投資テーマとしても見逃せないポイントです。

*過去記事「オクロとバーティブが提携!AIデータセンターに核の力を

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