米投資情報メディア「バロンズ」は2025年8月17日付の記事で、暗号資産関連企業の新規株式公開(IPO)が再びウォール街で熱い話題となっていると伝えています。その中心にあるのが、ステーブルコイン「USDC」を発行するサークル・インターネット・グループ(CRCL)と、暗号資産取引所を運営するブリッシュ(BLSH)です。
サークルとブリッシュの株価推移
サークルは6月5日の上場直後、株価が31ドルから一時299ドルまで急騰しました。第2四半期の売上は前年同期比50%増の6億5,800万ドルと報告され、調整後Ebitdaは1億2,600万ドルに達しました。一方、ブリッシュは8月13日のIPOで37ドルから118ドルまで上昇し、話題を集めました。
ただし、サークルの株価は現在150ドル前後と高値から半分近く下落しており、IPO直後の熱狂が一段落している様子が見られます。
さらなる暗号資産関連IPOの予定
今後も暗号資産関連企業のIPOが控えており、ジェミニ(Gemini)、ビットゴー(BitGo)、グレースケール(Grayscale)といった企業が米証券取引委員会(SEC)に申請しています。トランプ政権による規制緩和や大手銀行の参入姿勢の変化もあり、暗号資産企業の上場環境は追い風となっています。
投資家に求められる冷静な判断
記事では、IPO直後の株価高騰に飛びつくのではなく、冷静に押し目を狙う戦略が推奨されています。実際、IPOでは公開株式数が全体の2割以下に絞られることが多く、ロックアップ解除後に売り圧力が強まり株価が下落するケースも少なくありません。
過去にはメタ・プラットフォームズ(META)やアマゾン(AMZN)といった企業が上場後に一度株価を下げ、その後長期的な成長銘柄となった事例があります。投資家にとっては、初動の熱狂よりも適切なタイミングを待つ姿勢が重要であると指摘されています。
まとめ
サークルやブリッシュといった暗号資産関連企業のIPOは確かに大きな注目を集めています。しかし、市場全体が高値圏にある今、長期的な成長を信じるのであれば、慌てて買うのではなく冷静に買い場を待つことが賢明だと「バロンズ」は報じています。
*過去記事「暗号資産取引所ブリッシュ、IPO初日で高騰!市場が評価した強みとは」
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