シースリー・エーアイ株が26%急落、業績悪化とCEO交代が重しに

  • 2025年8月12日
  • 2025年8月12日
  • BS余話

米人工知能(AI)ソフトウェア企業のシースリー・エーアイ(AI)の株価が大幅に下落しました。8月11日の終値は25.6%安の16.47ドルとなり、今年に入ってからの下落率は52%に達しています。かつて2021年にはAIブームの象徴的存在だった同社ですが、現在は厳しい局面に直面しています。

7月期の売上が予想を大幅に下回る

シースリー・エーアイは8月8日の取引終了後に7月期の暫定決算を発表しました。売上は約7,030万ドルで、従来ガイダンスから約33%も下回る結果となりました。D.A.デービッドソンのアナリスト、ギル・ルリア氏はこの結果を「壊滅的」と評し、株式評価を中立からアンダーパフォームに引き下げました。

CEO交代による混乱と業績への影響

同社は先月、最高経営責任者(CEO)のトム・シーベル氏の後任探しを開始したと発表しました。シーベル氏は自己免疫疾患の診断を受け、視力にも大きな影響が出ていることを明かしています。ウェドブッシュ証券のアナリスト、ダニエル・アイブス氏は、シーベル氏不在が販売契約の成立を阻む要因になった可能性が高いと分析しています。

また、シースリー・エーアイは販売体制の再編を進め、6月16日にはオラクル出身のロブ・シリング氏を最高商務責任者に任命しました。アイブス氏は目標株価を35ドルから23ドルに引き下げつつも、数四半期の猶予を与え、販売低迷からの回復を見守る姿勢を示しています。

買収観測も安定的業績が条件

AI関連のM&Aが活発化する中、シースリー・エーアイも買収候補として名前が挙がっています。しかし、ルリア氏は数四半期にわたり業績の安定を示すまでは実現可能性は低いとしています。同氏は目標株価を25ドルから13ドルへ引き下げました。

*過去記事「シースリー・エーアイ株が急騰!予想超えの決算でAI関連銘柄に再注目

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