米国の配達ロボット企業サーブ・ロボティクス(SERV)は2025年8月7日、第2四半期決算を発表しました。人工知能を活用した自律走行型のフードデリバリーロボット事業は順調に拡大していますが、売上見通しが市場予想を下回ったことから株価は小幅安となりました。
第2四半期の業績と市場予想
同社の売上は64万2,000ドルで、ウォール街予想と一致しました。ロボット納入台数は前年同期比80%増の120台となり、こちらも予想通りでした。一方、第3四半期の売上見通しは60万〜70万ドルと発表され、市場予想の約170万ドルを大きく下回りました。この見通しが株価の下押し要因となりました。
ロボット配達の拡大と稼働状況
サーブは2025年末までにフードデリバリーロボットを2,000台稼働させる計画を維持しており、フル稼働時には年間売上6,000万〜8,000万ドルを見込んでいます。2026年中にこの売上水準に到達する見通しです。
同社のロボットはロサンゼルス、ダラス、マイアミ、アトランタなどで稼働しており、今回新たにシカゴ進出を発表しました。また、カタール・ドーハでの配達試験やリトルシーザーズ・ピザの配達にも対応を拡大しています。
高い稼働率と人間以上の配達成功率
第2四半期の全ロボット稼働時間(デイリーアクティブ・サプライアワー)は1,723時間で、前年同期比350%増となりました。配達成功率は99.8%と、人間による配達の98%を上回る水準を記録しています。これはAIと自動運転技術の精度向上を示す好例といえます。
財務状況と株価動向
四半期末の現金残高は1億8,300万ドルで、2025年下半期から2026年にかけて約9,000万ドルを消費する見込みです。株価は決算発表後の時間外取引で一時10%下落していましたが、その後下げ幅を縮小して前日比1.1%安の10.47ドルで8月8日の取引を終えました。過去12カ月では株価は約26%下落しています。
このニュースは、AIと自律走行技術を活用したラストマイル配送の可能性を示すものであり、今後の事業成長と市場評価の行方が注目されます。
*過去記事「未来はすぐそこに!エヌビディア支援のサーブ・ロボティクスがもたらす次世代デリバリー革命」
🎧この記事の内容は音声でもお楽しみいただけます。コメンテーター二人のやり取りで分かりやすく解説していますので、ぜひご利用ください。👇