マイクロソフト決算直前!注目はAzureとAI投資の行方

米メディア「バロンズ」は、2025年7月30日付の記事で、マイクロソフト(MSFT)の2025年度第4四半期決算発表に対する市場の注目点を紹介しました。クラウドやAI関連サービスの拡大により、好調な決算が期待されています。

注目されるAzureの成長率

マイクロソフトは30日の米国市場終了後に決算を発表予定で、ファクトセットによると、アナリスト予想は1株利益が3.38ドル、売上が738億ドルとなっています。前年同期比で大幅な増加となっており、特にクラウドプラットフォーム「Azure」の成長がカギを握るとみられています。

前四半期にはAzureの想定以上の成長が株価を7.6%も押し上げており、今回もその勢いが続くかどうかに注目が集まります。アナリストの平均予想ではAzureの売上成長率は35%で、第3四半期の33%を上回ると見込まれています。

CopilotなどAI製品の需要にも注視

また、CopilotをはじめとするAI製品群の販売動向も重要なポイントです。特に、コスト増加に直面する企業がソフトウェア予算を見直す動きがある中でも、生産性向上に寄与するAI製品への支出が維持されているかどうかが問われます。

競合企業のセールスフォース(CRM)やサービスナウ(NOW)の決算が好調だったことから、法人向けソフトウェアへの需要は引き続き堅調である可能性があります。

投資家はガイダンスと設備投資にも注目

今回の決算では、単に予想を上回る結果を出すだけではなく、新年度に向けたガイダンスや設備投資(Capex)の見通しも重要です。特にアルファベット(GOOGL)の決算で投資規模の大きさとリターンに対する懸念が浮上したことを受け、マイクロソフトのAIインフラ投資の効率性も評価されることになります。

レイモンド・ジェームズのアナリストは、Capexの動向が再び注目を集めるとして、目標株価を490ドルから570ドルに引き上げました。

株価は年初来22%上昇、今後の上値余地にも期待

2025年に入ってからマイクロソフト株は22%上昇し、S&P500やナスダック総合指数を大きく上回るパフォーマンスを見せています。ファクトセットによると、アナリストの平均目標株価は556.64ドルで、買い推奨は全体の92%(60人中)を占めています。

バンク・オブ・アメリカのアナリストは、AzureやOffice 365、Xbox関連の収益成長により、今後3~5年にわたり2桁成長が続くと予想しており、目標株価を585ドルに引き上げています。

今後の注目ポイント

・Azureの成長率が35%を維持できるか
・CopilotなどAI関連サービスの顧客獲得状況
・2026年度の設備投資の規模と効率性
・新年度に向けた売上および利益のガイダンス

マイクロソフトの成長ドライバーが継続するかどうか、今後の株価の行方を占ううえで重要な決算となりそうです。決算発表後の株価の反応にも注目が集まります。

*過去記事はこちら マイクロソフト MSFT

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