年間30兆ドル市場?テスラが描くAIロボット革命の衝撃

2025年7月27日、テスラ(TSLA)のCEOイーロン・マスク氏が、米カリフォルニア州で開催された「Tesla Owners of Silicon Valley」のイベントで、驚きのビジョンを披露しました。AIとロボット開発に賭ける同社の将来構想に注目が集まっています。

オプティマスが切り開く巨大市場

マスク氏によれば、テスラが開発を進める人型ロボット「オプティマス(Optimus)」は、AIと製造技術を融合させた量産可能なデザインの第3世代に移行中とのことです。2025年末までに数百台の生産を予定しており、2026年以降の本格量産に備えています。

特に注目を集めたのは、「年間10億台のロボットを1台3万ドルで販売すれば、理論上は年間30兆ドルの売上になる」というマスク氏の試算です。現実的な数字ではないにせよ、テスラがどれだけ大きな市場機会を見据えているかを示す発言です。

労働市場を揺るがすAIの進化

世界全体では、年間約50兆ドルが人的労働に費やされているとされ、これをロボットで代替できるようになれば、破壊的なイノベーションにつながると指摘されています。マスク氏は「AIほど急速に進歩している技術はない」と語り、「労働の自動化がもたらす豊かな未来」を強調しました。

テスラ株への影響と評価

現在、テスラの株価は2025年に入ってから22%下落しつつも、過去1年では44%の上昇を記録しています。PER(株価収益率)は2025年予想ベースで約180倍に達しており、S&P500構成銘柄の中ではパランティア(PLTR)に次いで2番目の高さです。これは投資家がテスラの将来に大きな期待を寄せている証とも言えます。


今回の発言が短期的な株価に影響を与えるかは未知数ですが、テスラは個人投資家の比率が非常に高い企業として知られています。イベントでの発言が直接マーケットを動かす可能性もあり、今後の動向から目が離せません。

*過去記事「テスラのロボット「オプティマス」は量産できるのか?最新レポートを紹介

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